ファンダメンタル分析とは

ファンダメンタル分析とは

重要なトピックについてお話します。ファンダメンタル分析です。心配しないで。この戦略の仕組みや実際の利用方法を理解するのに経済学の学位は必要ありません。必要なのは特定の経済に影響を与える要因である「ファンダメンタル(基本)」を把握することだけです。

すべてのトレーダーがこのタイプの分析を使っているわけではないので、もしかするとあなたも使わないことを選択するかもしれません。でも、要点を把握しておく必要はあるでしょう。この分析は取引の世界で重要な役割を果たし、たくさんの取引戦略に組み込まれているからです。ファンダメンタル分析とは何か、見てみる準備はできましたか?では基本からはじめましょう。

ファンダメンタル分析の理解

ファンダメンタル分析はちょっとした研究と似ています。ここには経済、政治、社会などに関するさまざまなデータの評価が含まれます。もちろんデータなら何もかもというわけではなく、特定の銘柄の需要と供給に影響を与え得る種類のデータに限ります。経済指標において需要と供給がどのように働くのかを理解するのは簡単です。どんな要因が需要と供給に影響を与えるのかを把握することの方がつまづきやすいですが、少し練習すればそれほど複雑でないことがわかるでしょう。

あなたが把握すべき要因は通常「ファンダメンタルズ」と呼ばれます。理論的には、これらの要因を分析することで、経済や企業の状態に関する結論を導くことができ、情報に基づく取引にこれを利用することができます。

たとえば、雇用水準は国家の経済状況に関する情報であり、特定の条件下では、その国の通貨の需要に影響を及ぼす可能性があります。

例を見てみましょう。

例を見てみましょう。

FX取引にあたって、ファンダメンタルトレーダーは、ある通貨が強くなるか弱くなるか予測するために、経済状況を評価しようとします。このようなトレーダーは、ある国の経済が繁栄している場合、外国投資家や企業が投資を希望し、そのためには現地通貨が必要になると考えます。その結果、この理論によれば、現地通貨は値上がりします。

経済カレンダーは非常に有用な取引ツール

ファンダメンタル分析を使うトレーダーにとって最も重要なツールのひとつが経済カレンダーで、多くの市場での主要な経済イベント、発表、収益報告、スピーチなどを網羅しています。非常に単純に見えますが、経済カレンダーの真髄は、一箇所でたくさんの関連イベントを処理でき、これを使うとトレーダーは自分で面倒な研究をたどる必要がなくなるという点にあります。これは大幅な時間の節約です。iFOREXの経済カレンダーにはさらに、日付や地域で検索できるフィルターも備わっています。

経済カレンダーは非常に有用な取引ツール

標準的な経済カレンダーには多くのイベントが掲載されています。そのすべてについてここで言及することはできませんが、よく知られたもののいくつかについて、ここで見てみましょう。

  • GDP
    GDPはGross domestic productの略で、国内総生産のことです。ニュースなどで耳にしたことがあるでしょう。これは基本的には、一定期間(通常4半期または1年間)内の国家の製品とサービスの市場価値を測定する方法です。GDPはある経済がどれだけうまくいっているか(またはうまくいっていないか)を評価し、経時的にその成果を測定する方法です。この説明ではまだよくわからない方は、GDPは成長を測定するということだけを覚えておいてください。

    ここでGDPに含まれるさまざまな計算のすべてを披露してあなたを退屈させるようなことはしませんが、今述べた標準GDP(一人当たりの名目GDP)のほかに、あなたが注意すべきGDPが2種類あります。
実質GDP(実質国内総生産)- 本質的には標準的な名目GDPですが、物価変動(インフレやデフレ)に対する調整が入ります。これは時間経過に伴うGDPのより現実的な視点を提供するため、「実質」と呼ばれています。

GDP PPP per capita (一人当り購買力平価) - PPPは購買力平均です。この計算では、通常のGDPが特定の年の平均人口で除算されます。その結果は国家間での生活水準をより反映したものとなります。
  • 非農業部門雇用者数
    非農業部門雇用者数

    非農業部門雇用者数(NFP)は、農業従事者を除く、米国における企業および政府機関への就業者数の概算です。実際の非農業部門雇用者数と雇用状況に関する追加情報が米労働省により、毎月第一金曜日、EST 8:30ちょうどに公表されます。公表されるのは常に前月のデータです。

    多くの投資家が毎月このレポートを待ち受けています。その理由は、現在および将来の国家の経済成長ペースに関しての、優れた情報源だからです。平均時給の変化は米国の労働市場における需要と供給に関してのヒントとなるでしょう。このことで、NFPは非常に影響力の高い経済指標となっています。

  • 雇用月報
    労働力調査としても知られる雇用月報は、雇用および失業水準に関する主要な経済指標です。これにはふたつの割合が含まれます。
    就業率 - 国の事業や政府機関で働く雇用者数
    失業率 - 失業者数の全労働力に対する割合
  • 金利発表
    国の金利変更が主要な経済イベントである理由は明らかです。これは買い手、売り手、輸出業者、輸入業者などのすべてに影響を与え、事実上すべての事業に関係しています。FXトレーダーにとって、金利は特定の通貨の知覚価値を評価する上で、極めて重要です。
金利発表
  • 中央銀行の金利決定
    日銀やカナダ銀行、イングランド銀行などの中央銀行は定期的に会議を行っています。このような会議のほとんどは金利変更なしと結論付けられることがほとんどですが、金利の引き上げまたは引き下げが発表される場合もあります。このような発表は市場に相当な影響を与える可能性があります。

    銀行の決定に影響を及ぼすものは何でしょうか?多くの要因がありますが、中でもインフレの可能性は通常中心的な役割を果たしています。
  • Fed金利決定
    すべての金利変更は重要ですが、米国の連邦準備銀行の決定は、中でも最も強い影響力を持っています。なぜだかわからない場合は、米ドルの国際経済における重要性を思い出してみてください。世界中の投資家がFed議長の発言に備え、多くの人が政策立案者の演説にヒントを探し、Fedがいつ何を決定するかについての手がかりを得ようとしています。
    Fed金利決定

    Fedが金利を据え置くと決定した場合でも、市場は反応する可能性があります。特に多くの投資家が変更を予測していた場合は、その可能性が高くなります。

  • 企業の四半期収益報告

    公開企業は業績を示すために、四半期ごとの収益報告を発表します。これには、1株当たり利益、純利益、純売上高および継続事業からの収益を含む多くの数字と事実が含まれています。ファンダメンタルアナリストは収益報告を、企業の財務力を評価するために使います。たとえば、一株あたりの利益を見て、投資家は、時価総額と利益を比較することができます。

    これらの報告は四半期ごとにリリースされ、前四半期について言及します。結果はこの主の報告において、最重要事項ではありません。最も重要なのは、市場の期待に対して企業の状態はどうなのか、ということです。

    企業の四半期収益報告

    混乱してきましたか?実はこれは非常に単純です。もし企業がアナリストの予測よりもうまくいっていることを示す報告を発表した場合、市場はよい意味で驚かされます。これは明らかですよね?では、もし企業がうまくいっていないことを示すデータを発表し、でもそれはアナリストが予測したほどは悪くなかった場合は?これも市場によい意味でのサプライズとなるでしょう。

    お分かりですか?数字がすべてではなく、それが市場の期待と比べてどうだったのかについても、考慮する必要があるのです。
  • 消費者物価指数(CPI)
    CPIは特定の商品とサービスの価格の平均を測定します。CPIの変化はインフレ率を反映します。インフレーションは市場に非常に大きな影響を与えるため、この指標は投資家にとってきわめて重要です。
  • 消費者信頼感指数(CCI)
    CCIは、消費者がどれだけ楽観的かという、定量不能なものを測定しようとする、非常に特殊な指標です。どのように行われるのでしょうか?消費者がどのように消費・保存するかを理解することによってです。CCIの背後にある考え方は単純です。消費者が経済状況(仕事と収入)について自信を感じていれば、購入の可能性が高くなります。
  • 小売売上高
    小売売上高は、店舗が行うことのようですが、実際これが、この指標が示すものです。これは商品を売る店舗の領収書を計算します。これは、すべての現代経済における主要な部分である消費者支出に関する重要なヒントを与えてくれます。このようなデータがどのように市場に影響を与えるのでしょう?例として、株式を見てみましょう。強い経済成長は、実質的な企業利益と潜在的な株価の値上がりを意味する傾向があります。

    小売売上高では、さまざまな小売業者の動向と全体の概観の両方を見ることができ、投資家が企業の四半期報告発表の前に、投資機会を見極める助けとなります。
  • 鉱工業生産
    この指標が何か推測するのは簡単でしょう。国の工場、公益事業、鉱山の生産高です。工業生産を測定することによって、投資家は経済状況やそれが投資に与えている影響について、知ることができます。考えてみてください。この貴重なレポートは、経済のどのセクターが成長していてどのセクターが低迷しているのかを評価することを、可能にしています。

    さらに、鉱工業生産により、潜在的に雇用、所得および収入の変化を予測することができます。これはトレーダーにとって非常に重要な情報です。

すべての経済指標

経済指標が市場に及ぼす影響

企業が大きな利益を報告すれば株価は上昇するのだから、収益報告は簡単だとお考えかもしれません。しかし実際は、物事はもう少しだけ複雑です。

例として、フェイスブックを見てみましょう。2016年11月、第3四半期の売上高は予想を大きく上回り、56%の成長を記録したと発表されました。投資家は大喜びしたと思うでしょう? よく考えてみましょう。

株価は暴落しました。なぜかを知るには、目を細くして細かく印刷された答えを探さなければいけません。この場合、問題は非常に良好だった企業利益ではありませんでした。それは同社の見通しでした。データ公開時、フェイスブックの最高財務責任者は、2017年に収益成長率が大幅に低下する可能性があると述べました。その後何が起きたでしょう?下のチャートを見てください。

ほとんどの経済イベントは経済カレンダーに掲載され、投資家は前もって備えることができますが、まったく予測されない、想像できないような経済イベントもあるということに留意することは重要です。

極端な例を見てみましょう。2015年1月15日、通常は信頼性が高く予測可能な中央銀行であるスイス国立銀行が、スイスフランのユーロに対する上限を撤廃すると発表しました。結果は瞬時でした。フランは、ほとんどの相手に対して、急騰しました。下のユーロ対フランのチャートを見てください。どれだけ劇的な1日となったかを理解するために、FX取引の経験はほとんど必要ないでしょう。

これは経済カレンダーの限界を示しています。特定の政策立案者の発言予定は前もって知ることができますが、何が発表されるのかを事前に完全に把握することは不可能ですし、時として、どんなカレンダーも準備できないようなサプライズも発生します。このような場合、トレーダーのできる唯一の対策は、迅速に対応し、市場を先取りすることです。

すべてのライブレート

覚えておきましょう。市場には感情があります。
覚えておきましょう。市場には感情があります。

もしこれまでの説明で、あなたがファンダメンタル分析はカレンダーデータがすべてだと思ってしまったとすれば、謝ります。利用する分析の種類や取引戦略に関係なく、人々の感情や認識が経済報告に対する反応を形成するということを、覚えておきましょう。感情は主観的なものなので、市場がどのように行動するかを確実に把握することは非常に困難であることは、お分かりいただけると思います。

ファンダメンタルアナリストは世界のすべての情報を収集することができますが、それだけでなく、集めた情報を理解し取引時の意思決定においてそれを正しく使用することも求められます。彼らは常に成功しているのでしょうか?もちろんそうではありません。前に言ったように、データは正確かもしれませんが、結論は主観的なもので、それは個人個人で異なります。

多くの情報をどのように扱うのか

ここまで見てきたように、オンライン上では、利用可能な多くのファンダメンタルデータがあります。あなたが直面する最大の課題の1つは、すべてを集めて検討しなければならないことです。単一のレポートは読みやすく把握しやすいですが、それを経済概要と関連付ける方法を理解する必要があります。分析するレポートが50件ある場合はどうなるでしょう?時間を節約したいなら、当社の毎日の市場分析で、いくつかの主要銘柄についての洞察をチェックしましょう。

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