前週の10月26日に行われた議会選挙では親欧米派が大勝したウクライナだが、親ロシア派が多数を占める東部のドネツク州とルガンスク州で、11月2日に独自の選挙が行われた。ウクライナ政府はこれを「違法」として認めず、ウクライナの分裂は止まりそうにない。
前週10月26日に行われた議会選挙では、親欧米派の政党が大勝した。ウクライナは元首であるポロシェンコ大統領がすでに親欧米派であり、この議会選勝利で国としての親欧米路線が決定的になった。
しかし親欧米派が大勝できたのは、親ロシア派が多い地域はもともと選挙に参加していなかったためでもある。独断による住民投票でウクライナからの独立・ロシア編入をすでに選択した南部のクリミアや、東部の一部州などでは投票そのものが行われていない。そして本来この地域から選出されるはずだった議席は、空席になっている。
そして先週末の11月2日に、東部のドネツク州でウクライナとは別の独自の「元首」を選ぶための選挙が行われた。ドネツク州では4月に親ロシア派によって「ドネツク人民共和国」という独自国家の樹立が宣言されていた。当然ながらウクライナ政府はこれを認めていないが、武力による制圧などもできず現在に至っている。
2日に行われた選挙では、親ロシア派のザハルチェンコという人物が圧倒的な票を得て勝利したと言われる。しかしウクライナ政府はこれを「違法」として認めていない。また欧米もこの選挙を認めない一方、ロシア政府は認めている。
さらにドネツク州の東にあり、ウクライナの中でも最もロシアに近い州・ルガンスク州でも、同様の選挙が行われた。ルガンスク州も4月に親ロシア派が一方的に「ルガンスク人民共和国」の樹立を宣言しているが、それを認めないウクライナ政府と対立している。この選挙についてもウクライナ政府や欧米は認めておらず、一方でロシアは認めている。
ウクライナ問題は9月に停戦合意があり、その後は小競り合い程度の戦闘があったのみだった。しかし前週のウクライナ議会選と、今週の東部2州の独自選挙によって、ウクライナの分裂が決定的になっている。ロシアは当然東部2州を支持しており、ウクライナ問題が再燃する可能性もある。
9月に停戦合意があったとはいえ、欧米とロシアの経済制裁合戦はまだ続いており、ロシアや欧州の経済に悪影響を及ぼし始めている。ロシアの通貨・ルーブルは下落し続け、史上最安値を更新している。ロシア中銀は通貨の下落を止めるために、利上げを続けているほどだ。また欧州も経済指標が悪化し、かつデフレが進行しているためECBが次々と緩和措置を打ち出している。ここでウクライナ問題がぶり返すと、また欧州やロシアの経済情勢が悪化していくことが考えられる。
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