26日に行われたウクライナの議会選挙で、親欧米派が親ロシア派を抑えて大勝した。2月の政変でそれまでの親ロシア体制から親欧米体制へ大きく転換したウクライナだが、これで親欧米路線が加速することになる。
ウクライナの政治について簡単に説明しておくと、ウクライナは議会が一院制で定数が450。内閣は議会から選ばれるが、それと別に国家元首である大統領が国民の直接選挙で選ばれる半大統領制を採っている。議会の選挙は小選挙区制と比例代表制を併用している。
26日の選挙の結果から言うと、親欧米派ポロシェンコ大統領の政党「ポロシェンコ・ブロック」が23%程度の得票率で第1党になる見通しになった。また同じ親欧米派であるヤチェニュク首相の政党「国民戦線」が、得票率21%程度で第2党となる模様。ポロシェンコ・ブロックは議席の過半数を獲得できるわけではないので、国民戦線などと連立を組むと予想されている。そして親ロシア派政党は、全て合わせても得票率10~20%程度の惨敗となった。
しかしこの大勝には裏がある。ウクライナの南部にあるクリミアは、親ロシア派が住民の多数を占める地域だ。クリミアは2月の政変後、3月に住民投票を実施し、その結果を受けて一方的にウクライナからの独立を宣言。またロシアへの編入条約に署名した。そしてクリミアでは、今回の議会選挙では投票そのものが実施されなかった。
また同様に親ロシア派が多く住んでいる東部の一部地域でも、投票が実施されていない。このようにウクライナ国内でも親ロシア派が多く住んでいる地域では投票自体が行われておらず、親欧米派が多い地域でのみ投票が行われた。その結果、親欧米派の大勝となったのだ。本来投票が行われるはずだった東部やクリミアに割り当てられる議席は、空席のままになっている。
ただ投票が行われていない地域があったとはいえ、行われた地域の投票では親欧米派が大勝したのは事実。これでウクライナは親欧米路線が加速していくだろう。親欧米派住民にとってはそれが望みだが、親ロシア派にとってはかなり厳しい状況となった。
今後、合法的にウクライナを親ロシア路線に持っていく道はほぼ閉ざされてしまった。こうなると結局は住民投票の強行など、非合法な活動に頼っていくことになりかねない。また当然武力の行使もそれに含まれる。
ウクライナの議会選で親欧米派が大勝し、親欧米派住民が多数を占める地域では、親欧米路線で政情が安定に向かう。その一方、合法的な対抗手段を奪われた親ロシア派が多い地域は、非合法な手段に出るしかなくなる。今回の議会選大勝によって、ウクライナの分裂はむしろ深化することが考えられる。
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