米製薬大手のファイザーが、店頭薬部門の売却を検討しているとの報道が今週になって流れた。この売却が成立すれば、製薬業界の中でもかなり大型のM&Aということになる。
医薬品には主に2種類、店頭薬と処方薬がある。前者は消費者が普通に薬局に行って買うことのできる薬。シンプルなかぜ薬や頭痛薬などはこの部類に入る。その一方で処方薬とは、医師の処方箋が出された時のみにもらえる薬のことだ。
これらの2種類はどちらも医薬品なので、大手製薬会社は両方とも開発・販売している企業が多い。米製薬大手のファイザーもそのような企業の1つだったが、ここにきて店頭薬部門の売却を検討しているという報道が流れた。
ファイザーが提供している店頭薬の代表的製品に頭痛薬の「Advil」がある。この製品は日本では売られていないが、アメリカでは頭痛薬として市販されている。また同社の処方薬を見ると、「バイアグラ」という世界的に売れた薬がある。この薬はネット上で出回っているものもあるが、それらは正規の薬ではない。正規の薬はあくまで処方薬で、医師の処方箋がないと買うことができない。
そのファイザーが、このタイミングでなぜ店頭薬部門を他社に売却しようと思ったのか?1つの可能性としてもともとファイザーの売上の大半は処方薬で稼いでいるものなので、店頭薬は切り離して処方薬ビジネスに集中しようとする意図だと考えられる。
実際にこのプランの意図について尋ねられた時、ファイザーのアイアン・リードCEOは「店頭薬部門はファイザーにとって重要だが、不可欠な部門ではない」という回答をしている。つまり重要ではあるが、他社に売却できないほど重要なものとは見ていないということだ。
2016年度の同社の店頭薬部門の売上は34億ドル(約3800億円)。それに対してファイザー全体の2016年度の売上は528億ドル(約6兆円)なので、割合としてはそれほど大きくはない。
また店頭薬部門の年間売上が34億ドルなので、売却するとしたらその価格は売上の4年間分程度、140億ドルくらいになるのではという見方が出ている。これだけの大きな買い物ができるのは同じ規模の製薬会社しかない。今のところ売却先候補としては、P&Gやジョンソン&ジョンソンといった企業の名前が出ている。
ファイザーに関連するM&Aと言えば、2015年11月にアイルランドの製薬会社・アラガンを日本円にして18兆円も出して買収しようとした話がある。しかしこの買収は明らかに、「税金逃れ目的」と見られたため、米政府が税金逃れができないよう制度を改定。そのためにこの買収話も後日キャンセルとなった。
ファイザーが店頭薬部門を売るのは税金逃れ目的とは言えないので、このM&Aなら成立する可能性が高いのではないだろうか。
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