香港は現在税率が極めて低い地域、いわゆる「タックスヘイブン」として知られている。それがアジアの金融センターになっている一因でもあるのだが、「一国二制度」が終われば中国に吸収され、香港がタックスヘイブンでなくなる可能性が高い。
香港はアジアの中で一大金融都市として知られている。面積は小さいながら香港には多くの金融機関が集まっており、香港株式市場には多くの有名企業が上昇している。また香港に移住している富裕層もいる。
これらを支えているのが、中国本土とは違う独自の制度を維持する「一国二制度」だ。その中でも大きいのが、香港は税率が極めて低い、いわゆる「タックスヘイブン」地域という点にある。
香港の所得税は累進課税方式で最高税率が17%と、日本の55%(住民税含む)と比べて極めて低い。また高所得者には15%の税率が適用される標準課税方式も用意されている。
税金の他にも、香港の株式市場は本土と違って基本的に全ての銘柄が外国人に対して取引が開かれている。しかし上海など中国本土の市場は、中国人だけが取引できるA株と外国人でも取引できるB株などと分かれている。
こういった点が強みとなり、香港は戦後ずっとアジアの金融センターとして知られてきた。しかし残念なことに、この状態が永遠に続くことはありえない。香港は1997年にイギリスから中国に返還されたが、その後50年間は「一国二制度」を続けるという約束の下での返還だった。
つまり約束通りでも2047年になれば、一国二制度をやめて中国本土と同化されることになる。それは最高税率が17%の所得税は廃止され、中国本土と同様に最高税率が45%になることを意味する。また株式市場も本土と同様のルールが適用されることになる。
しかしながら最近は中国政府が香港に対して厳しい姿勢を強めている。きっかけは昨年6月頃から香港で逃亡犯条例の改正案に反対するデモが広がり、長期化したことにある。特に今年6月になって香港のデモ活動などの取り締まりを強化する「国家安全法」が全人代(日本の国会に相当)に提出され、月末までに成立しようとしている。
このまま中国政府の香港に対する強硬な姿勢が続けば、2047年を待たずして所得税も本土と統一される日がくるかもしれない。所得税や他の税金などが本土と統一されると、これまでのタックスヘイブンとしての香港は終わる。
香港がタックスヘイブンでなくなると、アジアに残るタックスヘイブンはシンガポールなどごくわずかになる。そうなる前に香港に移住していた富裕層は、シンガポールなど他のタックスヘイブンを求めて移住するだろう。今後30年ほどで、香港という都市は現在とは全く違った姿になっていく。
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