初心者のためのテクニカル分析

初心者のためのテクニカル分析

オンライントレーダーにとって、取引や市場に関する知識は、非常に重要です。学ぶべきことはほぼ無限にあり、さまざまなコンセプトや戦略について理解を深めることで、情報に基づいた取引意思決定能力を向上させることができます。前の記事では、オンライン取引の基礎をカバーしましたが、今回は次のレベルに進んで、テクニカル分析について見てみましょう。新しい人気の取引戦略を見てみる用意はできましたか?さあ、はじめましょう。

テクニカル分析の理解

テクニカル分析の背後にある基本的な考え方は、理解しやすいものです。これは過去の価格変動を利用して、将来の価格変動を予測する方法です。本当に歴史が繰り返されるのかどうかはわかりませんが、テクニカル分析においては価格変動は繰り返される傾向にあり、追跡・認識可能な一定のパターンで動きます。

チャート、チャート、チャート
テクニカル分析を習得しようとするなら、腕まくりをしてチャートと向かい合う準備をしましょう。チャートにはテクニカルトレーダーの主要なツールとなる、正当な理由があります。すべての市場情報が価格に反映されているとすれば(もちろん理論上の話です)、トレーダーが考慮しなければならないのは価格変動だけ、ということになります。チャートにはどんな種類があるのでしょう?チャートの前に、2種類の動物について、お話しましょう。熊と雄牛です。

市場のトレンド

オンラインで取引するとき(オフラインのときも)、「市場のトレンド」という言葉をたびたび耳にするでしょう。トレンドとは何か?簡単に言うと、ある商品または特定の市場の価格の変動方向です。トレンドはどのぐらいの期間か?さまざまです。時間枠に応じて、トレンドは数年だったり、数秒だったりしますが、一般的には、短期・中期・長期と分類されます。市場には上か下かの2方向しかないので、トレンドはこのうちのどちらかで描写されます。「ブル(雄牛)市場」または「ベア(熊)市場」です。この動物と取引の関係ですか?ちょうどその話をしようとしていたところです。

ブル・ベア市場

「ブル市場」「ベア市場」という言葉を聴いたことがあるでしょう。金融ニュース市場分析でよく使われています。簡単にその意味について説明しましょう。

ブル市場(強気市場)

ブル市場(強気市場)
ブル市場は価格が上昇中、または上昇が見込まれる金融市場のことです。このタイプの市場は「楽観主義」と特徴付けられ、トレーダー間では一般的に自信が感じられます。伝統的には「ブル市場」という場合株式市場を意味していましたが、現在ではこの言葉は商品や通貨取引の描写にも使われています。

ベア市場(弱気市場)

ベア市場(弱気市場)
ベア市場はブル市場の反対です。このような市場では、価格は下落中または下落が予測されています。ベア市場は一般的に悲観的でトレーダー間の不安定性と不確実性で特徴付けられます。

なぜ雄牛と熊なのか?この質問にはたくさんの答えがありますが、実証されているものはなく、おそらくほとんどは架空のものでしょう。私たちのお気に入りは、この動物たちの攻撃方法についてのものです。雄牛は角を上に突き上げます。くまは腕を上から振り下ろします。これが市場の動きを反映していて、ブル市場の場合は上、ベア市場の場合は下、となっているというのです。なるほど、でしょう?

ブル・ベア市場は理論上、経済指標として利用することができます。たとえばブル市場の始まりを、経済成長の指標とみなす人がいます。ベア市場の始まりを景気後退の指標とみなす人がいます。なぜか?トレーダーの、未来の経済状況に関する感情は、株価に影響を及ぼすからです。

楽観主義や悲観主義は、主観的な言葉であり、取引がいつ変化するのかを把握するのを難しくしていることは、言うまでもないかもしれません。でも、どんな理論や取引戦略を選んだとしても(複数を選ぶ場合もあるでしょう)、心理や感情は常に市場を動かす要因の一部であり、トレーダーは決断時に、これを思い出すべきでしょう。

もっとチャート

チャートの種類について説明するとお約束しましたね。パターンや数字を恐れることはありません。アインシュタインはかつて、「数学の難しさについて心配することはない。私の困難の方があなたのものより大きいと、断言することができる。」と言いましたが、私たちも同感です。チャートを理解するのに、経済や数学の学位、基本的な計算能力さえも、必要ではありません。あなたが考えているよりも簡単だということを、お見せしましょう。

チャートタイプ

オンライン上で利用できるチャートにはたくさんの種類があり、ここでそのすべてについて解説することはできませんが、基本的な考え方や標準的なオプションがわかるように、最も一般的でよく利用されているチャートについて説明します。

ラインチャート

いちばん理解しやすい、ラインチャートから始めましょう。これは単純に、価格を追跡する線です。それだけです。線はある終値から次の終値に向かって描かれます。これは時間経過に伴う価格変動の概観をよく提供します。 ラインチャートの例はこちらです。

ラインチャート バーチャート

バーチャートはラインチャートと比べるとすごく複雑、ということはありませんが、もっとたくさんの情報を含んでいます。それぞれの「バー」は始値と終値だけでなく、高値と低値も表します。垂直線の下端は期間中の低値、上端は高値を示します。始値は線の左側、終値は線の右側に示されます。実際に見てみてください。

バーチャート

「バー」は何を表すのでしょうか?ひとつの時間区分です。1時間のこともあれば、1日だったり、1週間、1ヶ月のこともあります。また、5分や15分のこともあります。

バーチャートの例はこちらです。

バーチャートの例はこちらです。 ローソク足チャート

最初の2種類のチャートはよくわかりましたね。では3番目の、もう少しだけ複雑な「ローソク足」について説明しましょう。

ローソク足チャートは、実際にはバーチャートとまったく同じ情報を持ちますが、情報の表示方法が違います。垂直な線は価格の幅(最高と最低)を示します。違いは、ローソク足の中央部分は始値と終値の差を示すということです。通常、ローソクの中央部分が塗りつぶされている場合、その資産の終値は始値よりも下がっています。もし中央部分が空の場合は、始値よりも上がっています。これには下の例のように、異なる色など、違う表示方法が使われることもあります。

ローソク足チャート

支持線と抵抗線

市場トレンドについて理解したので、今度はこの中で最も興味深い質問に取り掛かりましょう。「トレンドの変化を見極める方法」についてです。これには支持線と抵抗線を見ることからはじめる必要があります。テクニカル分析(理論的なものであり、実際は異なることもあります)では、支持線と抵抗線はある銘柄がそれよりも上(抵抗線)や下(支持線)にはほとんど動かない価格のレベルを表します。

混乱しましたか?かわいい図を用意しました。

支持線と抵抗線

この理論の背後にある考え方ははっきりしており、取引の心理的側面と、供給と需要がそれです。支持線と抵抗線は、多くの投資家がその商品を売ろうと考える(抵抗線を扱っている場合)または、買おうと考える(支持線を扱っている場合)価格のレベルです。

場合によっては、支持線や抵抗線のレベルが破られているように見えるかもしれませんが、後で市場がそれを「試して」いただけだったということがわかるでしょう。理論的には、抵抗線や支持線のレベルを破ることのできない「試し」が多いほど、抵抗や支持が強いとされます。ただし、支持線と抵抗線はレベルであり、実際の価格ではないことを、覚えておきましょう。

テクニカル分析の理論によれば、これらのレベルを理解し追跡することによって、買い時と売り時を見極めることができます。

取引量の概念の理解
これは、オンライントレーダーにとって非常に重要な概念で、特定の取引可能銘柄の取引されている契約の総量を指します。たとえば株式の場合、ある取引日の間に持ち主が変わった株の数が取引量です。なぜ取引量が重要なのでしょう?通常、取引量が多いほど価格はより速く変動し、オンライントレーダーに、より多くの機会を提供します。新商品や買収についてのニュースや、予想外の四半期報告書、主要な発表は、すべて株式取引量の一時的な増加につながる可能性があります。
相対力指数の理解
相対力指数(RSI)はある銘柄または市場が買われすぎているのか売られすぎているのかを測る、興味深い指標です。その方法ですか?実際の計算方法は省きますが、この計算で最近の下げ幅と上げ幅を一定期間で比較します。RSIは一般に運動量指標として分類されます。
ピボットポイント

ピボットポイント

ピボットポイントは特定の時間枠における市場トレンドを見つけるために使われる指標です。ピボットポイントは通常、潜在的な「支持線と抵抗線のレベル」を見極めるために利用されます。

どのように計算するのでしょうか?簡単です。前日の高値、安値、終値の平均を計算するだけです。理論的には、次の日がピボットポイントを上回る取引を見せる場合は強気感情を、下回る場合は弱気感情を示唆します。

誰がピボットポイントを使うのでしょう?小さな価格変動を利用しようとする短期トレーダーがこれを利用します。

MACDとは

MACDとは

MACDはMoving Average Convergence/Divergenceの略(移動平均収束拡散法)です。簡単に言えば、株価のテクニカル分析に使われる取引指標です。理論的には、方向、強さ、感覚、トレンドの勢いの変化を見出すとされています。今から数学の講義が始まると思いましたか?必要な計算をマスターしたいと思った方は、その前に他の資料も少し読んでみて、この指標があなたに役立つかどうか考えてみてください。

エリオット波動

エリオット波動

エリオット波動の原則(もちろん実際の原則ではなく、ただの理論です)では、市場は、理論的に群集心理学により影響を受ける投資家感情を反映する繰り返しのサイクルを有し、これらのサイクル(波動)にはパターンがあるとされます。これらのパターンを認識できるトレーダーは、それを利用して、ある銘柄の価格が次にどうなるかを予測することができます。

エリオットのモデルによると、価格変動では上昇波動と下降波動が交互に現れます。上昇波動は5つの波動を描きます。(上昇局面で上昇と下降を繰り返し、1・3・5波は上昇、2・4波は1・3波に対する調整となります。)ついてきてますか?もう少しです。下降波には3つの小さな波動が含まれます。(5波動と反対の傾向、反転、別の上昇波動となります。)弱気市場では、このパターンは逆転します。

眩暈がしてきた方は、私たちの説明はここまでなので、安心してください。この理論(およびその問題点)について理解を深めて、これが実際に金融市場の動向を予測する助けになるかどうかを判断したい方は、追加で他の資料も読んでみてください。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンド® は、一部の投資家に「買われすぎ」や「売られすぎ」の評価に使われています。このバンドはボラティリティの指標として使われ、パターンの認識に使われる場合もあります。ボリンジャーバンドは基本的な移動平均線に2標準偏差を加えたものです。価格は上のバンドで高値、下のバンドで低値となります。「かなり簡単だけど、取引にどうやって使うのだろう」とお考えでしょう?

一部のトレーダーは、価格が上のバンドに近づくほどその銘柄は買われすぎで、下のバンドに近づくほどその銘柄は売られすぎであると考えています。この理論によれば、バンド間隔が近づく(収縮する)ときはボラティリティが低く、潜在的な高いボラティリティ(言い換えると取引のチャンス)が待ち受けているサインです。バンド間隔が広がって行くとボラティリティ低下の兆候とみなされ、取引撤退の可能性が増します。

他にも興味深い要素があります。価格動向の約90%はこのバンドの範囲内に収まっています。このバンドを上または下に突き抜けると、主要なイベントとみなされます。しかしながらこのような突き抜けを取引シグナルと混同しないように注意しましょう。この突き抜けは将来の価格変動の程度や方向を示唆するものではありません。

もちろんこれらはボリンジャーバンドがあなたの取引に役立つということを意味するわけではありません。これはあなたが自由に、使うか使わないか選択できる理論であり、使うことにした場合でも、ボリンジャーバンドは通常は単独では使われず、他の標準的な方法と併用されます。

フィボナッチ戦略

フィボナッチ戦略

フィボナッチ数列は、最初の2つの数字に続くすべての数字は、その前の2つの数字の和であるという事実によって特徴づけられます。以下は現代のフィボナッチ数列の例です。
0 , 1 , 1 , 2 , 3 , 5 , 8 , 13 , 21 , 34 , 55 , 89 , 144 , …

いくつかの数字の後、任意の数字とそれに続く数字の比率は0.618になります。


34 / 55 = 0.618.

ひとつ飛ばした数字との比率は0.382になります。例
34 / 89 = 0.382.

投資家の中にはフィボナッチリトレースメントレベルを支持線・抵抗線として使用している人もいます。フィボナッチ拡張レベルは時として「利確レベル」として使われます。多くの人がこれらのレベルで注文を行い、予言を自己実現するからです。

一昔前は、トレーダーはフィボナッチリトレースメントレベルと拡張レベルを自分で計算しなければなりませんでしたが、現在では、iFOREXのチャートを含むほとんどのチャートソフトでフィボナッチツールが提供されています。ここではフィボナッチ理論とその意味について触れていませんが、あなたが取引の世界を深く掘り下げて行くときには、フィボナッチについてもっと理解し、利用するべきかどうか決めることがでるようになるでしょう。

まとめ
まとめ

このページでカバーしたすべてのコンセプトはテクニカル分析に関していますが、残念ながら、上記がすべてではありません。テクニカル分析の考えがお気に召したのなら、このトピックについて詳細を学んで、知識を深めましょう。さまざまな取引可能銘柄があなたに選ばれるのを待っていてますが、使用する取引理論を選ぶのはあなたです。

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