パンデミック開始後の金融緩和を受けて2021~22年春に高騰して史上最高値をつけた銅は、その後下げに転じしばらくの間最高値更新の気配はなかった。しかし今年2月頃からまた上昇してきており、すでに最高値の更新が視野に入る水準になっている。
銅は電線その他広い用途に使われる重要な金属であり、先物市場で取引も行われている。金や白金(プラチナ)のように貴金属としての資産価値はないものの、生活に深く浸透している金属であることは間違いない。
その銅価格が最近かなり上昇してきている。同価格の国際的な指標として使われるのは、LME(ロンドン金属取引所)の銅先物価格。この銅先物は取引単位が1トンで、今年5月10日現在で10,000ドルよりわずかに低い水準で取引されている。
余談ではあるがアメリカにも銅先物があり、こちらは取引単位が1ポンド(≒0.45kg)。取引の単位がLME銅先物の2,000分の1未満のため、価格も5月10日現在で約4.6ドルと2,000分の1未満となっている。
LMEの銅先物は1980~2005年頃は1トン=1,500~2,500ドルで安定推移していた。だが2005年頃から先物銘柄全般が上がり始め、原油価格が147ドルの史上最高値をつけたのも2008年だった。なおこの原油の最高値は16年経った現在まで更新されていない。
2005年頃から上昇したLME銅価格は2011年に10,000ドルを超えて最高値を更新したが、その後は下げに転じ2010年代は主に5,000~6,000ドルで推移していた。
2020年になりパンデミックが始まると各国中銀は膨大な緩和を始め、緩和を受けて先物価格は軒並み高騰した。またこの時期には南米の銅生産国であるチリやペルーでストライキのために銅鉱山が操業を停止したことも銅の買い材料となった。
銅価格は2021年から22年にかけて3回ほど2011年の最高値を更新。しかし11,000ドルはつけずにその後2022年半ば頃から下落した。
それから約1年半は8,000ドル付近に留まっていたが、今年の2月頃からまた上昇し5月10日現在で9,900ドルと10,000ドルまであとわずかの水準で取引された。
今年になって銅価格が上昇している要因の1つに、世界の銅生産量の1%以上を占めていたパナマの銅鉱山が閉鎖されたことがある。この鉱山はカナダのファースト・クァンタムという企業が運営していたのだが、環境破壊に対する抗議活動が激化していたことや他の理由から昨年末に閉鎖された。
このような要因もあり今年2月以降LME銅価格が上昇してきている。アナリストの予想では今年中に2021~22年の最高値を更新し、11,000ドルから12,000ドルになるとの声もある。貴金属ではないがいろいろな用途に使われる銅価格の上昇は、また新たなインフレ圧力になりうる。
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