米でイーサリアムETFが23日から取引開始

著者鳥羽賢

2024年7月22日

米で今年初頭に申請されて次の仮想通貨市場の買い材料になると期待されていたイーサリアムETFのうち5本が、今週23日から取引開始と決まった。このETFに資金が流入すれば、イーサリアムだけではなく仮想通貨市場全体にとっての買い材料にもなる。

23日夜から取引開始

　今年初頭にアメリカでイーサリアムのETFが複数、当局に上場申請された。仮想通貨のETFとしては数年前からビットコインのETFが申請されてきたものの、SEC（証券取引委員会）は最近まで全て却下してきた。

　しかし仮想通貨が金融資産としての確固たる地位を確立してきたことから、去年夏頃に申請されたビットコインETFは承認される可能性がかなり高いと見られていた。その期待通り今年1月11日に同時に11本のETFが承認され、アメリカ初の仮想通貨ETFとなった。

　このビットコインETFへの期待と承認の実現、そして上場後の大量の資金流入は、去年末から今年前半にかけての仮想通貨市場の大きな買い材料となった。

　このような経緯があるため、今年初頭に申請されたイーサリアムのETFは仮想通貨の次の買い材料になると期待されていた。5月23日には申請されてきたイーサリアムのETF8本について、「19b-4」という重要な申請が承認されて上場の可能性が大きく高まった。

　そして先週末の20日に、ついにイーサリアムETFのうち5本が最終的に承認され、23日の米国東部時間午前9時半（日本時間23日午後10時半）から取引開始と発表された。この時間はNY株式市場の開始時刻と同じになる。

　上場する市場はCBOE（シカゴオプション取引所）という、シカゴにあるオプションを主に取り扱う取引所。今回上場されるのは以下の5本になる。

・VanEck（ヴァンエック）申請の「VanEck Ethereum ETF（ETHV）」

・Fidelity（フィデリティ）申請の「Fidelity Ethereum Fund（FETH）」

・ARK 21Shares（アーク21シェアーズ）申請の「21Shares Core Ethereum ETF（CETH）」

・Franklin Templeton（フランクリン・テンプルトン）申請の「Franklin Ethereum ETF（EZET）」

・Invesco Galaxy（インベスコ・ギャラクシー）申請のInvesco Galaxy Ethereum ETF（QETH）」

　これらのETFに多額の資金が流入すればイーサリアムにとっての買い材料になり、今年前半ビットコインのように価格が上昇して最高値更新も期待できる。そしてそれは仮想通貨全体にとっての買い材料にもなるだろう。

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