アメリカ、中国、日本に次ぐ世界4位の経済大国であり、かつEUの中で最大の経済であるドイツは、つい最近までEUの中で「一人勝ち」とすら言われるほど好調な経済だった。しかしここ1~2年で、悪材料が重なり急激に厳しい状況になってきた。
ドイツの経済は最近まで好調だった。好調な理由の1つとして、ユーロの導入によって過度な通貨高に悩まされる必要がなくなったことがある。日本は2009~12年の民主党時代、円高が進み過ぎて輸出が非常に苦しくなっていた。
経済的に強い国は通貨高になりやすいのだが、ドイツの場合はギリシャ問題などにより、自国の経済が好調でも通貨が適度に安く抑えられる構造になっていたのだ。ギリシャ問題はEU全体を厳しい状況に追い込んだが、それでもドイツ経済は好調だった。
しかしここ1年ほどで、ドイツ経済を悪化させる要因が立て続けに出てきた。その1つ目は、フォルクスワーゲン(VW)問題。VWはドイツ経済にとって要となる自動車メーカーで、当然ながら国内には下請け企業も無数にある。
つい最近まで自動車販売台数で毎年トヨタと世界一を争っていたVWだが、去年夏に発覚した排ガス規制逃れ問題で一気に企業ブランドが凋落してしまった。最近は報道も減ったが、排ガス規制逃れ問題の影響は当分続く。これから各国の制裁金や消費者・株主からの訴訟に向き合わないといけないため、問題発覚前の状態に戻るには10年はかかるだろうと見られている。むしろ戻ることはかなり難しい。
次にあるのが、ドイツ銀行の経営難問題。VWがドイツの中心的な製造業なら、ドイツ銀行は非製造業でドイツを代表する企業だ。ところがドイツ銀行は最近、巨額の減損処理や金利の不正操作問題から多くの国で受けている訴訟費用がかさみ、かなりの経営難に陥っている。株価も下がり、これから相当厳しい経営になると見られている。
そして去年からドイツを悩ませているのが、難民問題だ。去年夏から中東やアフリカなどから欧州を目指す難民の数が激増し、「難民危機」とまで言われるようになった。そしてメルケル首相は去年夏当時「難民は無制限に受け入れる」と述べたため、結果的に去年だけでドイツは110万人もの難民を受け入れた。
しかしその後、大晦日のケルン集団性暴行事件のような難民申請者が関わっていると思われる事件が起こる。受け入れ数も限界に近付いているため、今年になってメルケル首相も今後は難民を制限する政策を次々に打ち出している。
ただ欧州の難民危機はまだまだ終わっていない。各国が難民の受け入れを厳しくしているが、ギリシャには毎日のように海を渡って難民が到着している。そして春になって気温が上がると、その数はさらに増えると見られている。そうなった時、欧州各国が混乱せずに対応できるかどうか、かなり疑問が残る。
このように、ドイツには最近6~12ヶ月で急に多くの問題が浮上した。しかしドイツはEU最大の経済だ。ナンバー2のイギリスが離脱するかもしれない状況である以上、ドイツが崩れたらEUそのものの崩壊にもつながりかねない。
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