VISTAと言われる新興国の1つ・南アフリカだが、最近になってリセッション突入の危機が迫っている。その理由は、今世紀最悪と言われる規模の干ばつと、主な資源である貴金属価格の下落にある。
南アフリカはVISTA5ヶ国の1つだ。VISTAはBRICsに次ぐ新興国と言われ、将来的な成長を期待されていた。しかしここ数年は、まずBRICsの方がインドを除いて成長が相当鈍化してきている。
もともと南アフリカはそこまで驚くほどの成長を見せてきたわけではない。南アフリカの成長率を見ると、1999~2008年まで10年間2~5%台で堅調に推移してきた。しかし中国のように10%を超える伸びがあった年は1年もない。そして2014年には、すでに1.5%まで成長が減速していた。
そんな状況だが今南アフリカを襲っているのは、今世紀最悪と言われる干ばつだ。干ばつは2015年半ば頃から起こり、南アフリカだけではなく周辺国も襲っている。そして原因は、エルニーニョにあると見られている。
南アフリカはとうもろこしなど穀物の生産国で、その多くを輸出してきた。しかし例えばとうもろこしの生産量を見ても、2015年5月~2016年4月の生産量予想は744万トン。これは前年度の990万トンより25%も少ない。穀物によっては国内消費量にも足りないため、これまで輸出してきた品目が輸出できず、輸入しているものも出てきている。
そして干ばつともう1つ、貴金属価格の下落も南アフリカに痛手になっている。南アフリカは金やプラチナなど貴金属を主要な天然資源として持っているが、それらの価格がここ数年下がり続けている。
南アフリカのプラチナ業界最大手で、世界的にも最大手クラスに入るアングロ・アメリカン・プラチナムという企業がある。同社はここ数年のプラチナ価格下落のために収益性が急速に悪化し、鉱山の閉鎖や従業員のリストラを進めている。だがそれでも経営建て直しには十分でないと見たのか、先週同社のCEOが「もっと大胆な行動を取る」と発言していた。
さらに南アフリカのプラチナ業界3位のロンミンも同じような状況で、最近CEOが身売りもありえると発言。南アフリカは農業も鉱山業も見通しが暗いため、中央銀行は最近2016年の成長率見通しを、1.4%から0.9%に下方修正した。
あまりいい材料がないようにも見える南アフリカ経済だが、最近貴金属価格が反発している。特に金は年明けからの世界同時株安を受けた世界経済への不安の高まりから急騰。年末の1,050ドルから、今月には一時1,260ドルをつけた。プラチナも金ほどではないが、2月になって3ヶ月ぶりに950ドルをつけるところまでリバウンドした。貴金属価格が回復すれば、多少は南アフリカ経済も持ち直せるかもしれない。
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