好調ソラナが2万円を回復

ビットコインを初め仮想通貨市場の好調な動きが続いているが、その中でもソラナはビットコインと同様急上昇している。29日早朝には17,000円付近だったレートは、夜までに20％近く上昇して大台の20,000円を回復した。

関連会社の資金調達が買い材料に

　1月に米でビットコインETFがついに承認されたことや、ビットコイン（BTC）の半減期が3月に控えていることなどを材料にここ数週間はビットコインが急上昇している。そしてビットコインが原動力となり仮想通貨市場全般も同様に好調な動きを見せている。

　そのような中、ビットコインと同様に急上昇を続けているのがソラナ（SOL）だ。ソラナは29日早朝には17,000円付近だったが、同日夜までの24時間足らずで20％近く上昇して大台の20,000円を回復した。

　ソラナは2020年3月に立ち上げられた比較的新しい仮想通貨。しかし2022年11月に破綻したFTXのサム・バンクマンフリード元CEOが個人的に支持していたこともあり、比較的短期間で普及した。

　だがFTXが破綻したことで、その支持が逆風となった。FTX破綻時点で関連会社から資金調達をする予定があったのだが、それがなくなってしまったことで破綻直後は今後の運営に対する懸念が高まりレートも他通貨以上に暴落。

　ソラナは2021年の仮想通貨ブーム時に大きく上昇し、同年11月には約30,000円の史上最高値をつけた。だがその後は下落が続き、FTXが破綻した直後の2022年12月には1,000円と最高値の約30分の1まで暴落してしまった。

　しかしソラナはそこで終わらず、昨年秋頃から復活する。10月初頭時点ではまだ3,000円だったレートは、ソラナの新しいバリデータクライアント「ファイアダンサー（Firedancer）」のテストが10月にスタートしたことなどが買い材料となり急上昇。

　また11月にはソラナと関連があるミームコインのボンク（BONK）が高騰したことから、ソラナも高騰。ミームコインとはジョークを目的に作られた仮想通貨のことで、ドージコイン（DOGE）はビットコインを模倣して生まれたミームコインと言われる。

　さらに今週29日未明頃に、ソラナのブロックチェーン上で運営される仮想通貨取引所にしてウォレットサービスの「BackPack（バックパック）」が、事業資金として1,700万ドル（約25億5000万円）の調達に成功したと発表。これが29日のソラナ高騰につながったと見られる。

　仮想通貨はビットコイン、イーサリアム（ETH）、そしてステーブルコインのテザー（USDT）の3強が不動の時価総額ランキング上位3位となっている。しかし4位はリップル（XRP）だったり、ビルドアンドビルド（BNB、旧バイナンスコイン）だったり、あるいはソラナだったりと激戦が続いている。仮想通貨の4位争いは今後も続き、ソラナは有力な4位候補の1つでもある。