8月になって仮想通貨がまた上昇しており、5月の大暴落を経ても仮想通貨価格はまだ総崩れしていない。ここまでくると仮想通貨は株やFXと並んで投資商品としての地位を確立したと言えるが、やはり株やFXとは違う税制がネックになる。
2021年になって仮想通貨市場全般が高騰し、2017~18年に続く2回目の仮想通貨ブームとなった。5月になって3回にわたり大暴落し多くの通貨が高値の半分程度になったものの、6~7月は大きな下落なく8月になるとまた上昇しビットコインは500万円を回復した。
今回は2018年のブーム終了後と違い、バブルが弾けたから仮想通貨への関心が一気に失われ価格が下げ続けるというわけではなさそうだ。世界各国が金融緩和を続けてマネーが溢れているためでもあるが、もはや仮想通貨は株やFXなどと並び投資商品としての確固たる地位を確立した。
しかしこうなるとやはりネックになるのが、仮想通貨の税制だ。株やFXは申告分離課税で住民税と併せて一律20%(プラス少額の復興特別税)であるのに対し、仮想通貨は総合課税で最大で55%(同上)の累進税率が適用される。また株やFXは3年間の損益通算が認められているのに対し、仮想通貨はそれも認められていない。
仮想通貨の業界団体は政府に対して仮想通貨の売却益を申告分離課税に移行するよう求めているのだが、まだ実現していない。では実現できる見通しはあるのだろうか?
仮想通貨税制の今後を考えるにあたり、参考になるのはこれまでのFX税制の推移だ。取引所FXの「くりっく365」を除いた店頭FXの税制は当初総合課税で最大55%だったが、2012年1月から申告分離課税に変更された。
FXは外為法の改正とインターネットの普及を経て、2000年頃から個人向けサービスが開始された。そして2005~07年には株価の上昇とともに投資ブームになったため、この時期にかなり新規口座数が増えて一般的になった。
つまり個人向けサービスが開始されてから12年ほどで申告分離課税が適用されるようになった。またFXが一般的になった時期から数えると約6年になる。
仮想通貨はビットコインの流通が始まったのが2009年と言われているので、すでに誕生から12年が経った。しかし本当に広く認知されるようになったのは2017~18年の最初の仮想通貨ブームか、あるいは2020~21年の2度目のブーム時と言える。
FXと同様の経緯を辿ると、それから申告分離課税化まで6年の期間を要する。だが仮想通貨にはFXと違う複雑な問題がある。FXは申告分離課税導入のために、FX業者に対して顧客の取引明細を税務署に提出するよう依頼した。
このように取引明細を提出させることで、顧客の取引内容を把握し税金逃れができないようになる。申告分離課税はそのような仕組み導入の代償として適用された。
しかし仮想通貨はFXのように簡単には行かない。というのも、仮想通貨はそのまま買い物の決済に使うことができ、買い物に使った時点で「利益を確定した」と見なされるからだ。そしてそのような決済は仮想通貨取引所で行われるものではないので、仮想通貨取引所だけに明細を提出させても把握しづらい。また仮想通貨は仮想通貨のまま決済せずに取引所外のウォレットに送金することもできる。
仮想通貨の場合は税務署が納税者の損益を把握することが難しいという問題がある。そしてこの点をクリアできるまで申告分離課税は適用されないかもしれないのだが、そうなるとまだ当分先のことになるだろう。
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