今週は先週に引き続き為替市場で円高が進行した。円高を受けて東京株式市場は非常に軟調な1週間となり、日経225平均は2,396円も暴落して今年2回目の週足2,000円超下落の週となった。
今週はアメリカのGDPとPCEデフレーターという2つの重要な経済指標が発表された。25日木曜には第2四半期GDPが発表され予想の前期比年率2.0%増に対し発表は2.8%増と予想を大きく上回った。26日金曜に発表された6月個人消費のPCEデフレーターは予想通りの前年同期比+2.5%だった。
それ以外に発表された主な経済指標を見ると、24日水曜にはアメリカの6月新築住宅販売件数が発表され予想の年率換算64万件を下回る61万7000件だった。
政策金利はトルコ、カナダ、そしてロシアが発表した。23日火曜にはトルコが発表して予想通り50%のまま据え置き。24日にはカナダが発表して予想通り0.25%の利下げを発表し、金利を4.5%とした。そして26日にはロシアが発表し、予想通り2%の利上げで政策金利を18%とした。
先週の17日水曜頃に日米の要人が円安・米ドル高をけん制する発言を行い、それ以降は為替市場が円高地合に傾いた。今週を1ドル=157円台でスタートした米ドル/円だが、週の序盤から中盤にかけて日銀介入を除けば今年初めて見る勢いで円高が進行。25日には一時151円台をつけた。だがこの日に発表された米第2四半期GDPが予想をかなり上回ったために発表後は円安に動き、そのまま153円台で今週を終えた。
為替が円高に動いたことが売り材料となり、今週の東京株式市場は非常に軟調な1週間となった。日経225平均は22日月曜にまず464円下落し、23日は前日終値からほぼ動かなかったが24日は440円安。そして25日には1,285円も暴落して歴代9位の下げ幅をつけ、26日も続落してこれで先週から数えて8営業日安となった。
また週足では2,396円安で、4月15~19日の週の2,455円安に続く今年2回目の週足2,000円超の暴落だった。
円高のため東京株式市場は暴落の週となったが、NY株式市場に円高の影響はなかった。ダウ工業平均は22・23日と小幅に推移した後、24日は504ドル下落したものの25日に小幅に反発。そして26日に発表されたインフレ指標によってFRBの9月利下げ観測が高まり、この日は654ドルも上昇して今週を終えた。
先物市場では、中東のイスラエルとハマスの紛争で停戦で合意できるとの期待が高まり、原油価格が下落。25日には一時76ドル近くまで下げて1ヶ月半ぶりの安値をつけた。
来週は日本とアメリカ、そしてイギリスやブラジルも政策金利を発表する。アメリカは金利据え置きがほぼ確実値されている一方、日銀は今回の会合で国債買い入れの減額スケジュールを発表することになっている。そして市場は同時に追加利上げを発表するかどうかに、大いに注目している。
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