先週の政策金利発表ラッシュが終わり、今週はやや材料難な1週間となった。そのため株式市場は比較的動きが少なく、先週2,000円以上暴騰した日経225平均は今週は下げに転じた。
先週は日米を含む10ヶ国が政策金利を発表する政策金利発表ラッシュだったが、今週は一転して材料のあまりない1週間となった。また29日金曜はアメリカをはじめ海外の多くの国がグッド・フライデーの祝日で、株式市場などが休場した。
今週発表された主な経済指標を見ると、28日木曜にはイギリスの第4四半期GDP改定値が発表され、予想通りでかつ速報値とも同じ前年同期比0.2%減だった。ドイツは2023年マイナス成長で終わったが、イギリス経済も調子はかなり悪いようだ。
同じ日にはアメリカの第4四半期GDP確定値が発表され、予想の前期比年率3.2%増に対し発表は3.4%増と予想を上回った。29日はすでに述べたように祝日だったが、今週の経済指標の中で最も注目度が高いと思われるアメリカの2月個人消費のPCEデフレーターがこの日に発表。予想通りの前年同月比+2.5%で、前月の+2.4%より高かった。
またスウェーデンと南アフリカが27日に政策金利を発表し、スウェーデンは4%で、南アフリカは8.25%のまま据え置きとされた。
先週に比べて材料が少なかったことで、株式市場も先週より動きの少ない1週間だった。NY株式市場ではダウ工業平均が25~26日と小幅な変動で終わった後、27日には477ドル上昇。28日も47ドルの小幅高で終わり、週足では332ドル高で終了した。
東京株式市場では日経225平均が先週に2,000円以上暴騰し22日金曜には41,000円をつけて史上最高値を更新した。しかし今週になると調整モードに入り、25日月曜には474円下落。26日火曜には小幅続落した後27日には364円反発したが、28日には594円安と大幅下落。結局週足では519円安で終了した。
為替市場では先週19日の日銀発表後円安が進行し1ドル=151円台をつけたが、日銀の介入への警戒感が強く152円にはなかなか進めない相場が続いていた。一方で円高材料もないため円高にも大きく動かず、今週は週を通して151円台で推移。27日には一時152円に接近し、同じ日には政府日銀が円安対策で三者会合を開くとの報道から数十銭円高に動いたが、どちらも151円台のレンジはブレークしなかった。
先物市場ではここ数ヶ月暴騰してきたココアが今週もまた急上昇。先週を1トン=8,900ドルで終えたNYココアは、今週は週明けから大きく上昇し大台の1万ドルを2回つけた。
また原油は最近のウクライナのドローンによるロシアの石油施設への攻撃や、イラクの減産発表などを受けて、今週は上昇。特に週後半に上昇して83ドルをつけ、昨年11月以来の水準となった。
来週は日本が新年度に入り、食品2,800品目以上が値上げされるなど生活に影響のある変化が多く実施される。また1日月曜はアメリカ以外の海外の多くの国が29日に引き続き休場となる。
一方アメリカでは来週中に3月ADP雇用統計や3月雇用統計の発表が予定されており、この数字時代では米ドル/円レートがまた動き152円超えも見られるかもしれない。
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