現在では日本を抜いて世界一の外貨準備高を持つ中国だが、去年以来外貨準備高が減少し、特に最近2ヶ月間に急減している。これは中国経済が厳しい状況にあることを示す指標と言える。
今週は中国が旧正月で株式市場も休場している。そんな状況だが、7日には中国人民銀行が1月外貨準備高の統計を発表。その内容によると、1月末時点の外貨準備高は3兆2308億ドル(約380兆円)で、前月よりも994億ドル(約11兆7000億円)減少していた。
この減少幅は、2015年12月の1080億ドル(約12兆7000億円)減に次いで、月間として過去2番目に大きい数字となった。なお12月末時点の外貨準備高は3兆3302億ドル(約391兆円)で、2014年12月末時点の3兆9000億ドル(約458兆円)よりも、5000億ドル以上も減っている。中国の外貨準備高が年間で減少したのは、1992年以来23年ぶりになる。
1992年当時の中国の外貨準備高はわずか248億ドル(約2兆9000億円)。それから20年間経済的に発展を続けると同時に外貨も増え、2007年頃には日本を抜いて世界一の外貨保有国になった。
2014年夏にはついに4兆ドル(約470兆円)に達しピークをつけたが、その後減少に転じる。そしてすでに述べたように、2015年12~2016年1月にかけて過去最大級の減少を2ヶ月連続で記録した。ピーク時から今年の1月までで、約20%も減ったことになる。
なぜ中国の外貨準備は減っているのか?それは中国当局が、人民元安を食い止めるための介入に使っているからと言われる。最近1~2年になって、外国為替市場で人民元安・米ドル高圧力がかなり高まっている。しかし中国としては元の暴落を食い止めたいので、そのためには為替市場に元買い・外貨売りの介入を続けなくてはならない。そのような介入を繰り返しているために、外貨準備が急激に減っている。
元安圧力が高まっているのはいろいろな理由がある。1つにはアメリカが利上げサイクルに入っているために、ドル高圧力が高まっていること。その一方で中国経済は減速感が鮮明でそれが元売り圧力になり、かつ景気底上げのために金融緩和をしているのでさらに元売り圧力が加わっている。
さらに中国経済の減速のため中国から資本逃避が目立っていて、逃避する資本が元を売って外貨に替える動きを高めている。
このまま外貨準備の減少が続くとどうなるのか?まず残りが3兆2000億ドルほどあると言っても、そのうち1兆7000億ドル(約200兆円)は、中国の債務返済のために必要だと言われる。つまり自由に使えるのは1兆5000億ドル(約176兆円)しかない。それも毎月1000億ドルのペースで使い続けたら、比較的すぐに枯渇する。
外貨が枯渇したら、それ以上元を支えきれず元が暴落することが考えられる。まだ世界一の外貨準備を持っているとは言え、12~1月のように大量に使い続けると、枯渇するという事態が現実に起こるかもしれない。
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