主にベンチャー向けに融資業務を行ってきた米のSVB(シリコンバレー銀行)で経営に対する懸念が拡大。9日のNY株式市場で同行の株は60%も大暴落し、米だけではなく日本の銀行株も軒並み下げるほど金融不安が高まっている。
アメリカにSVB(銘柄コード:SIVB)、またはシリコンバレー銀行と呼ばれる主にベンチャー向けの融資業務を行ってきた銀行がある。しかしこの銀行は9日のNY株式市場で株価が60%も大暴落した。
まず銀行の名前にある「シリコンバレー」という地名を聞いたことがある人は多いだろう。シリコンバレーはアメリカのサンフランシスコ近郊にある、IT企業の本社が多く集まった地区のこと。2000年頃のインターネット普及以来、シリコンバレーはアメリカのIT産業の中心地として知られるようになった。
そしてSVBは1983年と今から40年も前に創業された銀行で、主にベンチャー向け融資を行ってきた。同行は1987年にはNASDAQに上場。そして21世紀になりITやインターネットが発達すると、SVBは特にITベンチャーへの融資を数多く行ってきた。
SVBは今週8日になって、22億5000万ドル(約3,060億円)の増資を発表し、これがSVBの経営に対する懸念を高めた大きな要因となった。増資を決定したのは、SVBの預金額が減少しているためだ。
パンデミックによるIT特需のため、2020年以降特にSVBの預金額は増えて融資が多く行われた。2022年3月末時点の預金額は約2,000億ドル(約27兆2000億円)にもなり、3年前の約4倍の額になった。
しかし2022年以降はパンデミックが落ち着き始め、パンデミック下のIT特需は終わった。そのため主にITベンチャーに融資をしているSVBの経営に不安を感じた預金者が預金を引き出し始めた。その結果2022年末時点では同行の預金額はピーク時の3月末より10%以上減少した。
預金額の減少と増資がSVBの経営不安を高め、9日のNY株式市場でSVB株は大暴落。8日の終値は267.83ドルだったが、9日は60%安の106.04ドルで終了。さらに10日のNY市場開始前の時間外市場でも、一時は66%安の35ドルをつける大暴落を見せた。余談が、同行の株の最高値は2021年11月につけた763ドル。
SVBの経営不安は銀行業界全体への懸念になり、9日のNY株式市場では銀行株が全体的に下落。バンク・オブ・アメリカ(銘柄コード:BAC)は6.2%安、JPモルガン・チェース(銘柄コード:JPM)は5.4%安、ウェルズ・ファーゴ(銘柄コード:WFC)も6.2%安だった。
そして銀行への不安は東京市場にも波及した。10日の三菱UFJフィナンシャル・グループ(銘柄コード:8306)は6.2%安、三井住友フィナンシャル・グループ(銘柄コード:8316)は5.3%安、みずほフィナンシャルグループ(銘柄コード:8411)は4.9%安だった。3大メガバンクだけではなく、地方銀行やコンビニ銀行などの銀行株もほとんどの銘柄が下げた。
金融不安の広がりは2008年のリーマン・ショックの悪夢を思い出させる。SVBが破綻してもリーマン・ブラザーズの破綻ほど巨大な影響が出るとは限らないものの、かなりの影響が出るだろう。
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