世界的な金融機関であるイギリスのHSBC。そのHSBCの幹部2人が、為替取引に関する不正行為の疑いでアメリカで逮捕されるという事件が起こった。この件は、金融機関の人間が顧客の情報を悪用することが珍しくないことを示している。
この逮捕劇は、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港で現地時間の19日火曜夜(日本時間20日未明)に行われた。逮捕されたのはHSBCの幹部2人で、1人はマーク・ジョンソン(50)、もう1人はスチュアート・スコット(43)という名前だった。どちらもイギリス人と見られている。2人は空港から飛行機に乗ってアメリカ国外へ行くところだった。
この2人は、どちらもHSBCで為替トレードに携わっていた。そして逮捕されたのは、2人が為替取引において不正行為をしていたとの告発があったためだ。その内容は以下のようになる。
2011年のことだが、ある顧客が35億ドル(約3700億円)もの大金を、米ドルからポンドに両替して欲しいと頼んできた。当然ながら、これだけの大金は窓口で「はいどうぞ」とすぐに渡すことはできない。そこで依頼を受けてから、しばらく後にポンドを引き渡しする予定になっていた。
巨額の資金を両替するとなると、その金額を為替市場で「米ドル売り・ポンド買い」の注文を出して調達しなくてはならない。そしてそれだけ巨額の注文を為替市場で出せば、ポンド/米ドルのレートは当然ながらその注文のためにポンド安・米ドル高に動くことになる。
そこでこの2人は、顧客のための「米ドル売り・ポンド買い」注文を出す前に、自分達の資金で同じ注文を出したというのだ。そしてその後で、顧客の35億ドル分の注文を出した。
するとどうなるのか?最初に自分達で「米ドル売り・ポンド買い」のポジジョンを保有した後に顧客の35億ドルの注文を出したので、顧客の注文によってレートがポンド高に動き、自分達は労せずして利益を出すことができた!
これは顧客の情報を自行の利益のために悪用したということで不正行為と見なされ、米証券当局が調査していた。そして19日の逮捕劇につながった。
最初の自分達の注文でどれだけレートが動いたか定かではないが、最初の注文でレートがすでに米ドル安・ポンド高に動いていたとしたら、その分だけ顧客には不利なレートで両替をさせていたことになる。
このように顧客の情報を自分達の利益のために使うというのは悪質な行為だが、残念ながら世界の金融業界において、マーク・ジョンソン達以外にやっている者がいないとは言い切れない。金融の世界の闇は深いということか。
この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。
iFOREXは数百銘柄の通貨、仮想通貨、商品、指数、ETF、株式をCFD形式で取引することができます。
方法は簡単、3ステップでCFD取引を注文できます。
iFOREXに今日参加すれば、次の素晴らしい特典パッケージがあなたのものに
25年以上信頼されるサービスプロバイダー
iFOREXグループは業界で最も大きく尊敬される企業の一つです。1996年に成功した銀行家のグループにより設立され、世界中の人の毎日の市場へのアクセスが目標です。
3つの主な約束
私たちは、提供するグローバルな取引商品の多様性と、使用する革新的な技術、常に向上し続けるカスタマーサービスで、業界のリーダーであり続けます。