GoogleとAmazonの決算はどちらも増収増益

著者鳥羽賢

2019年7月26日

25日のNY株式市場終了後（日本時間26日未明）に、米IT大手のアルファベット（Google）とAmazonの4～6月期決算が続けて発表された。そしてどちらの企業も、増収増益という好調な内容だった。

どちらもクラウドが好調

25日のNY株式市場終了後（日本時間26日未明）に、Googleの親会社であるアルファベット（銘柄コード：GOOGL）とAmazon（銘柄コード：AMZN）の4～6月期決算が続けて発表された。

まずアルファベットの方は、売上高が前年同期比19％増の389億ドル（約4兆2000億円）で、市場の予想であった382億ドル（約4兆1000億円）を上回った。また純利益は前年同期比211％増の99.5億ドル（約1兆700億円）。純利益がここまで伸びているのは、前年はGoogleに対してEUから独占禁止法違反のために巨額の制裁金が課されて利益が圧迫されていたことが原因となる。

そしてEPS（1株あたりの利益）は、市場予想の11.31ドルに対して発表された数字は14.21ドルと好調だった。

アルファベットの中でGoogleの売上は388億ドルと相変わらず99.5％以上を占めている。Google関連でも多くの事業で売上が伸びているが、その中でもモバイル広告や傘下の動画サイト・YouTubeの伸びが目立っている。

クラウド部門も売上高が20億ドルを超え、2017年末時点と比べると2倍になっているなど成長が目覚ましい。さらに今年5月に発売した自社製スマホ「Pixel」シリーズの新製品「Pixel 3a」が好調で、シリーズ全体の売上増にも貢献したと発表された。

そして同じ26日早朝にオンラインモールのAmazonも4～6月期決算を発表。売上高は前年同期比20％増の634億ドル（約6兆8500億円）だった。これは市場予想である625億ドル（約6兆7500億円）を上回った。

純利益は前年同期比4％増の26億ドル（約2800億円）と、増益にはなったものの増加率は大きくなかった。またEPSは事前予想の5.57ドルに対し、発表された数字は5.22ドルと予想を下回った。

Amazonの事業の中でも特に大きく伸びたのがクラウドと広告だった。クラウドサービスのAWS（アマゾン・ウェブ・サービス）は、売上高が前年同期比37％増の84億ドル（約9100億円）だった。また主に広告料収入であるその他事業部門も、売上高は前年同期比37％増の30億ドル（約3240億円）だった。

来期である7～9月期については、売上高が660～700億ドル（約7兆1000億～7兆5600億円）、営業利益は21～31億ドル（約2300億～3350億円）と発表された。

今年になってから日本や欧州では景気減速感がかなり高まっており、アメリカでも少しずつ景気減速が見えてきている。しかしその中にあってIT大手2社が増収増益を続けているのは驚異的でもある。

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