アメリカが離脱して以来崩壊の危機に陥っている欧米とイランとの核合意だが、ここにきて英仏独の3ヶ国がイランに対する経済制裁復活の準備に入った。英仏独が制裁を復活させたら、核合意はほぼ完全に崩壊することになる。
イランの核開発問題は2000年代から現在まで長く続いてきた。イランが裏でウラン濃縮を行い核兵器を開発しているという疑惑のため、アメリカや欧州各国が協力して2006年頃からイランに核開発の中止を求め、応じないイランに対し制裁をかけてきた。
しかし長引く経済制裁にイランが折れたのか、2015年のオバマ政権時代に国際社会の査察を全面的に受け入れることで合意。この時の合意に加わったのは、米英仏独露中の6ヶ国だった。そして翌2016年には合意が履行され、長年かけられていた制裁は解除された。
ところがトランプ政権時代になってアメリカはイランが合意を実行しているかどうか疑問を持ち、2018年には核合意から離脱すると宣言。その後はイランに対して制裁を復活させた。
アメリカが離脱した時点ですでにこの合意は崩壊の危機にあったのだが、ここにきて英仏独もイランに対する制裁復活の準備を始めているとの情報が流れた。このような動きが起こった背景には、やはり年初以来のアメリカとイランの対立激化があるのだろう。
1月3日にアメリカはイラン防衛部隊のソレイマニ司令官を攻撃し殺害。それに対する報復の形で、イランは8日にイラクにある米軍基地にミサイルを撃ち込んだ。その後のトランプ大統領の会見ではイランに対してこれ以上の軍事行動は取らないと述べていたが、両国の緊張は解けていない。
英仏独が制裁を復活させ核合意を破棄したら、6ヶ国のうち残るは中国とロシアの2ヶ国だけになる。とはいえ中露は年初以降の米イランの対立でイラン側を支持する姿勢を示しており、それほどイランに対して厳しい姿勢は取っていない。中露だけになったら核合意は完全崩壊したも同然だろう。
英仏独は何も無条件で制裁を復活させようというのではなく、まず制裁復活を材料にイランに対して核合意を遵守するよう交渉する狙いがあると思われる。だが現在のようにアメリカとの対立が深まっている状況では、イランが黙って英仏独の要求に従うことは考えにくい。
結局このまま英仏独も核合意を破棄し制裁を復活させる可能性はかなり高いと思われる。そうなるとイランからの原油の輸出に支障が出てくることになり、金融市場では原油価格上昇の材料となる。
トランプ大統領が「これ以上の軍事的行動はない」と述べたとはいえ、米イランの対立は終わっておらず、この地域の緊張はまだまだ緩和されないようだ。
この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。
iFOREXは数百銘柄の通貨、仮想通貨、商品、指数、ETF、株式をCFD形式で取引することができます。
方法は簡単、3ステップでCFD取引を注文できます。
iFOREXに今日参加すれば、次の素晴らしい特典パッケージがあなたのものに
25年以上信頼されるサービスプロバイダー
iFOREXグループは業界で最も大きく尊敬される企業の一つです。1996年に成功した銀行家のグループにより設立され、世界中の人の毎日の市場へのアクセスが目標です。
3つの主な約束
私たちは、提供するグローバルな取引商品の多様性と、使用する革新的な技術、常に向上し続けるカスタマーサービスで、業界のリーダーであり続けます。