先週大暴落した株式市場を支えるために、週明け16日にはアメリカと日本の中銀がサプライズで追加緩和を発表した。しかし市場の動揺を抑えることはできず、追加緩和にも関わらず16日の株式市場は大幅下落が続いている。
先週はCOVID-19(新型コロナウイルス)の拡大と世界経済への悪影響懸念から、世界の株式市場が大暴落。日本では日経225平均が週足3,318円安と過去最大の下げ幅となり、アメリカでもダウ工業平均が2,000ドル以上下げた日が2日間もあった。
このような状況だが今週の19日木曜には、日米の政策金利発表が予定されていた。しかしあまりにも急激な株価の暴落を見て、日米ともに19日の発表を待たず週明けにすぐに動いた。
最初に動いたのは米FRBで、発表は日本時間で16日の午前6時頃行われた。この時間は米国東部時間ではまだ15日日曜の午後5時にあたるものの、世界の金融市場は動き出すためにFRBが動いたと思われる。
FRBは16日朝に1%の緊急利下げを発表。これで米政策金利は0~0.25%とされ、2008年末~15年末まで約7年間続けられてきたアメリカのゼロ金利が復活した。また同時に量的緩和も発表されたが、その内容は今後数ヶ月間で米国債を5,000億ドル、MBS(住宅ローン担保証券)を2,000億ドル、合計で7,000億ドル(約74兆円)分購入するというものだった。
アメリカはリーマン・ショック以降QE1からQE3と3回に分けて量的緩和を行ってきた。今回はまだ「QE4」という言い方はされていないが、これは事実上のQE4と言ってもいい政策になる。
しかしFRBが1%もの緊急利下げを発表したにも関わらず早朝の株式・先物市場は回復できず、アメリカではダウ工業平均やS&P500の先物が5%以上下げてサーキットブレーカーが発動した。
そして午前中になって東京市場が開いたが、日経225平均は午前10時頃から昼休みを挟んで午後2時頃まで先週終値の17,400円前後で推移していた。2時過ぎに今度は日銀が突然追加緩和を発表し、ETFの年間購入額目標を「当面の間」現在の6兆円から12兆円に引き上げるとした。
同時にREIT(不動産投資信託)の買い入れ目標も、これまでの年間900億円から1,800億円に倍増。さらに社債やCP(コマーシャルペーパー)も追加で合計2兆円買い入れを行う。なおETF購入額の増額と同時に予想されていた、マイナス金利の深堀りは発表されなかった。
追加緩和発表前に一瞬だけ17,200円台まで下げた日経225平均は、緩和発表を受けて17,700円台まで急騰。しかし上昇はごく短い時間で終わり、その後は急落し引け間際には一時的にだが17,000円すら割った。引け値はなんとか17,000円をキープしたが追加緩和の効果はほとんど見られなかったことになる。
だがここで日米の中銀が大規模な追加緩和を発表してしまったら、19日の発表ではもはや手詰まりになった感が強くなる。FRBは金利をゼロに戻し量的緩和も発表。日銀も追加緩和余地が乏しい中でETF購入の倍増を発表した。
19日にこれ以上の緩和を発表するなら、これまで考えられなかった新しい緩和しかない。しかしそのような緩和を考え出すことは難しく、19日は現状維持を発表し市場が失望する可能性が高まったのではないか。
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