16日に日銀が公表した当座預金の見通しが、先週の為替介入が11日の1回だったとの仮定とは食い違っていた。この見通しの食い違いから推定すると、先週は日銀が11日だけではなく12日にも為替介入を行っていた可能性が高くなる。
先週の11日木曜にはアメリカの6月消費者物価指数が発表され、予想の前月比+3.1%に対し発表は+3.0%と予想を下回った。この統計でFRBによる9月利下げ見通しが高まり、発表後には円高・米ドル安が進行した。
しかし発表直後の円高は50銭程度だったにも関わらず、発表の10数分後には2~3円の急激な円高が発生。発表から約30分経った午後10時頃には一時1ドル=157円台をつけた。
その後日銀が公表した統計により、11日夜の不自然な円高は日銀による3兆円強の規模の介入の可能性が高まった。
だが先週観測された不自然な円高は11日だけではなかった。12日金曜の朝方にはまた1~2円の急激な円高があり、午後9時半に米6月卸売物価指数が発表された後の午後10時頃に再度不自然な1~2円の円高があった。
なお朝方の動きは数時間後までに元の159円台まで戻ってきたが、夜の動きは大きく反発せずにそのまま157円台で先週を終えた。
12日の円高の動きの両方、あるいは少なくとも夜の方は日銀の介入だったのではないかとの観測が市場に出回ったが、16日になってその観測を裏付ける統計が出た。16日には日銀が当座預金残高の見通しを発表し、それが市場の推計より2兆円強減っていた。
市場の推計は先週の介入が11日の1回だけだったとの仮定に基づいている。つまりこれが意味するのは、日銀は12日も2兆円強の規模で為替介入を行っていた可能性が高いということだ。
12日の介入が朝と夜の2回だったのか、あるいは1回だけだったのかまでは現時点でははっきりしない。しかし12日は1回だけで、11日と併せて先週は2回の介入を行ったとすると、これで日銀の介入は2022年以来6回目と7回目になる。
日銀のこれまでの介入を振り返ると、2022年9月の1回目が2兆8000億円、同年10月の2回目の介入が5兆6000億円、3回目の介入が7000億円とこの年は合計で9兆1000億円を介入に使った。
その後しばらく介入はなかったが、2024年のGW中に4回目と5回目の介入を行いこの時の介入規模は合計で約9兆円であった。そして先週に6回目と7回目の介入を行った可能性が高まったが、この2回の規模は合計で5兆円強となる。
以上を合計するとこれまで7回の介入で25兆円近くも使った計算になる。凄まじい金額だが根本的な円安の解決にはならず、円は今後も160円を超えて下がる懸念が残る。日銀が利上げをなかなかできない以上今後も為替介入を行うことが考えられるが、いずれは「弾切れ」になってしまうかもしれない。
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