米不動産企業が3日に発表した統計によると、米国内の住宅価格は7月、8月と2ヶ月連続で1%下落した。今年になって株安が続いているところにさらに住宅価格が下落に転じたことで、今後の不況入りの可能性はかなり高くなってきている。
米不動産企業が3日に発表した不動産市場の統計によると、アメリカ国内の住宅価格は7月、8月と2ヶ月連続で1%ほど下落した。この下げ幅は2ヶ月間としてはリーマン・ショック直後の2009年初頭以来の大きさだという。
アメリカの住宅価格はリーマン・ショックを挟んだ2006~12年頃は下落していたが、その後は景気の回復と低金利を受けて上昇。特に空前の金融緩和を行った2020~21年には上昇が加速した。
しかし極端な金融緩和はインフレを引き起こし、2022年になると金融緩和を止めてハイペースでの金融引き締め、利上げを行わざるを得ない状況になった。金融引き締めを受けて2020~21年はすごい勢いで上昇していた株価は上昇が止まり、住宅ローン金利は大きく引き上げられた。
住宅ローン金利が上がれば当然ながら家計が住宅を買うことは難しくなる。超低金利と緩和による株高を受けて上昇が加速していた米住宅価格は、2022年夏になってついに下落が始まった。
住宅価格の下落は不況の引き金となることが多い。典型的な例は1990年の日本のバブル崩壊で、それまで数年間は極端に上昇した不動産価格が一気に下落したため、日本は長い不況に突入した。
この日本の例は多くの国が研究していたので、アメリカや中国などの国は最近まで住宅価格が下がらないような政策を実施してきた。しかしその政策も限界を迎えてしまった。
2008年のリーマン・ショックは世界恐慌の再来と言われるほど強烈な景気後退となったが、それもアメリカの住宅価格下落が遠因だった。リーマン・ショック前の数年間、アメリカではサブプライムローンという低所得層に提供するローンが普及していた。
このローンは住宅価格が上昇している間は払えなくなっても住宅の転売などでしのげる。だが下落に転じると破綻して支払い不能になる家計が続出し、それが2007年にサブプライムローン問題となって表面化した。またこのサブプライムローンは証券化されて世界各国の金融機関に販売されており、その1つであったリーマン・ブラザーズが2008年に倒産してリーマン・ショックが起こった。
アメリカの住宅ローン金利の指標となる30年固定金利は、2021年に全米平均で史上最低値の2%台まで下がったが、その後上がり続け最近では7%に接近。4%以上の差はかなり大きい。
2010年代はアメリカを初め世界的にデフレと低金利が続いた10年間だったので、低金利を背景に住宅は売れて住宅価格が上昇した。しかしこれからは金利が上がり住宅が売れず、価格が下がる時代になる。そして住宅価格の下落は不況につながる可能性が高いことは、これまでの歴史が証明しているのだ。
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