今週は日本が連休明けで通常営業に戻った。一方米では先週金曜に発表された4月雇用統計が予想を下回り早期利下げ観測が台頭したため、NY株式市場にとって買い材料となりダウが5連騰した。
日本では今週の6日月曜をもって連休が終わり7日火曜から通常営業に戻った一方、海外では6日から通常通りの金融市場だった。
今週は重要な経済指標の発表は少なかった。発表された数少ない重要度の高い指標を見ると10日金曜にはイギリスの第1四半期GDPが発表され、予想の前年同期比変動なしに対し発表は0.2%増と予想を上回った。
同じ日にはカナダの4月雇用統計が発表され、予想が前月比2万人増、結果が9万400人増でこちらも予想を上回る良好な数字だった。
また今週は政策金利の発表が多かった。7日にはオーストラリアが発表し予想通り4.35%のまま据え置きだったものの、同時に発表された声明は予想よりハト派の内容だった。8日水曜にはスウェーデンが発表し、予想通り0.25%の利下げが発表されて3.75%とされた。
9日木曜未明にはブラジルが発表して予想通り0.25%の利下げで、政策金利は10.5%とされた。この日の夜にはイギリスが発表して予想通り5.25%のまま据え置きだったが、利下げを支持した委員が前回の1人より増えて2人になっていた。
同じ日にはポーランドが発表して5.75%のまま据え置き。そして10日未明にはメキシコが発表して11%のまま据え置きだった。
先週金曜に発表されたアメリカの4月雇用統計が予想を下回ったことで、FRBによる早期利下げ観測が台頭。発表された3日金曜のNYダウは450ドル高で終了した。
そして今週になってもFRBの早期利下げ観測を後退させる要因は少なく、NY株式市場の堅調な地合は継続した。ダウ工業平均は小幅ずつながら週5日連続で上昇し、先週から数えて8営業日連続高で終了。今週は週足837ドル高で終わり、3月28日につけた史上最高値まであと300ドル弱に迫った。
今週は4日間だけの取引だった東京株式市場はやや乱高下気味だった。連休明けとなった7日は連休中のNY株高を受けて日経225平均が599円の大幅高。しかし翌8日には633円も下落し、その後2日間は小幅の変動で終了。終わってみれば週足ではわずか7円安だった。
為替市場では米ドル/円が先週は一時1ドル=160円をつけ、その後日銀による2回の介入と米雇用統計で151円台まで下がる乱高下を見せた。
明けた今週は153円付近から始まったが、日米の金利差のため円売りは止まらずジリジリと円安が進行し8日には155円台後半に。だがその後は発表された米経済指標にさえない数字が多かったことなどから円安が止まり、そのまま155円台後半で今週を終えた。
来週はアメリカの4月消費者物価指数と日本の第1四半期GDPの発表が予定されている。アメリカの4月消費者物価指数は、発表された数字次第でまた米ドル/円レートが大きく動く可能性がある。そして日本のGDPの方はマイナス成長が予想されている。ずっとプラス成長を続けているアメリカに比べて、日本経済には全く力強さがない。
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