今週の金融市場の動き総括、1月15～19日

今週は中国の第4四半期GDPや日本の12月CPIが発表されたが、全体的に見ると重要な発表が少ない週だった。先週暴騰した東京株式市場は今週は暴騰こそしなかったものの、堅実な続伸を見せた。

日経は小幅続伸

　今週は重要な発表が比較的少ない1週間だった。17日水曜には中国の昨年第4四半期GDPが発表され、予想の前年同期比5.3％増に対して発表は5.2％増だった。前期の4.9％よりは高かったものの中国にしては低く、中国経済の停滞はまだ続いていると思われる。

　同じ日にはユーロ圏の12月消費者物価指数が発表され、予想通りかつ速報値時点と同じの前年同期比＋3.4％だった。同じ日の夜にはアメリカの12月小売売上高が発表され、予想が前月比0.4％増、結果が0.6％増で予想を上回った。

　そして19日金曜には日本の12月消費者物価指数が発表され、予想通りの前年同月比＋2.3％で前月の＋2.5％よりインフレ率がさらに低下した。

　一方今週は主要国の政策金利発表はなかった。東京株式市場は先週日経225平均が週足2,200円高で終わるほどの暴騰相場だったことで、今週は先週の堅調な地合が継続するかどうかが注目された。

　だが始まってみると先週ほどの勢いはなく、日経225平均は15日月曜には上昇して34年ぶりの36,000円をつけたものの16日火曜はマイナス引けで連投は6営業日でストップ。17日には一時36,239円をつけてまたもバブル崩壊後の高値を更新したが、上がり過ぎ感からこの日はその後800円近く下げて終了。その後は高値更新がないまま今週を終え、週足では386円高だった。

　年明け以降東京と比べてさえない動きが続いていたNY株式市場だが、今週に復活の兆しが見えた。ダウ工業平均は週前半の3日間で合計約500ドル下げた後、18日木曜に202ドル、19日には395ドルと連日上昇。19日にはダウが史上最高値を更新すると同時に、S&P500指数も2022年1月以来2年ぶりに史上最高値を更新した。

　為替市場では今週も円安・米ドル高が継続。週明け時点では1ドル＝145円だった米ドル/円は、その後円安に動き17日には148円をつけた。しかし政府日銀による介入への警戒もあり週後半はそれ以上円安には動かず、19日日中に一時148円台後半をつけたのみだった。

　仮想通貨市場では先週11日木曜についに米でビットコインETFが承認され、取引開始時間前後に710万円まで上昇したがその後週末までに100万円ほど下落するなど大きな動きを見せた。

　今週が始まると一転して大きく動かなくなり、多少の上下はあったものの週を通して610万円付近でこう着状態だった。

　来週は日本、カナダ、南アフリカ、ノルウェー、トルコ、そしてユーロ圏と6ヶ国・地域が政策金利を発表する年明けの政策金利発表ラッシュとなる。全体的に見て大きな政策変更は予想されていないが、逆に大きな変更が発表されればサプライズとなり為替市場などが大きく動く可能性がある。