中米の国・エルサルバドルでビットコインを法定通貨にする法律が施行されたのが9月7日。それから1週間は抗議デモが行われたり専用ウォレットアプリに障害が起こったりしていたものの、致命的な問題はなくこのままエルサルバドルでは法定通貨として定着していくと思われる。
中米の小国・エルサルバドルは、今年6月にビットコインを法定通貨に採用する計画を発表。もともとエルサルバドルは2001年にそれまであった独自通貨の「コロン」を廃止して米ドルを法定通貨化していたため、それ以降独自通貨を持たない国だった。
そして6月に発表した計画では米ドルを廃止するわけではないが、ビットコインを法定通貨にして米ドルとともに2種類の法定通貨を使うとのことだ。ブケレ大統領が発表したその案はすぐに議会を通過し、9月7日に施行と決まった。
8月にはビットコイン法定通貨化のための専用ウォレットアプリ「Chivo」が配布され、専用のATMも全国に配置された。準備万端整った挙句、9月7日の施行を迎えた。
しかし新しいシステムの導入時にはよくあることだが、初日である7日からトラブルが起こる。アプリのChivoに障害が発生し、多くの国民が影響を受けた。7日はビットコインが最大15%下落しさらに仮想通貨市場全体が暴落したが、この暴落の背景にはエルサルバドルのシステム障害もあったと見られている。だが障害は8日以降だんだんと解消され、1週間ほど経った今週になるとほぼ見られなくなった。
一方ビットコインの法定通貨化に抗議をする人々が、7日以降全国でデモを続けている。この抗議デモは必ずしもビットコインの問題だけではなく、ブケレ政権の独裁化に対する抗議をする人々も含んでいる。
抗議デモは1回あたり数千人が参加と伝えられているが、人口600万人のエルサルバドルにおいて数千人という数は決して少なくはない。デモ隊は一部で暴徒化し、法定通貨化のために設置されたビットコイン専用ATMに放火するなど過激な行動も見られる。
またエルサルバドル政府は、国内に居住する外国人がビットコインで利益を得ても非課税とする方針を打ち出した。これは外国人によるビットコインへの投資を促進するためで、売買益だけではなくインカムゲインも非課税になるという。しかし現在のところビットコインでインカムゲインを得る方法は、レンディングなどに限られている。
このように施行日の7日以降に問題がいくつか発生しているものの、今のところは致命的になるとは考えにくい問題ばかりだ。ウォレットアプリの障害はすでに解消が進んでいるし、抗議デモが起こっていてもブケレ大統領は基本的に高支持率を維持しており、政権の転覆につながる可能性は低い。エルサルバドルでは法定通貨としてのビットコインがこのまま定着していくことになるが、それが成功だったか失敗かは時間を経てみないとわからない。
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