世界の多くの国で愛飲されているコーヒーだが、これから2050年頃にかけて気候変動や生産者の廃業によって生産量が激減するという予想が出ている。そうなると先物も含めたコーヒー価格は長期的に上昇していく可能性が高い。
日本ではこれまで多くの「〇〇年問題」が存在してきた。すでに古い話になったコンピューターの「2000年問題」もあったし、来年には物流で人手が足りなくなる「2024年問題」がある。
そしてコーヒーの世界では「2050年問題」が議論されている。これは気候変動や生産者の廃業のため、2050年までに世界のコーヒー生産量が激減すると予想されているもの。
現在の世界ではコーヒー豆は大きく分けて「アラビカ種」と「ロブスタ種」の2種類がある。アラビカ種は高級コーヒーによく使われるのに対し、ロブスタ種はインスタントコーヒーによく使われる。そのため価格はアラビカ種の方が高い。
そして2050年問題で生産量が激減すると予想されているのはアラビカ種の方。アラビカ種は2050年までに現在の生産量が半分程度になってしまうとの予想が出ている。
そうなると今後コーヒー価格の高騰は避けられないだろう。コーヒーにも先物があり、NY先物市場のアラビカ種先物は国際的なコーヒー価格の指標として使われる。NYコーヒーの取引単位は1ポンド(≒0.45kg)。
NYコーヒーは2019~20年には1ポンド=1ドル付近で低迷していたのだが、世界的な金融緩和とそれに伴う先物価格上昇トレンドのため2021年には暴騰して年末には2.5ドルと2010~11年以来の高値をつけた。しかし2022年になると世界各国の緩和から引き締めへの転換と先物価格の落ち着きを受け下げに転じ、2023年10月現在で1.5ドル付近にある。
日本の先物市場について話すと、2020年に金などの貴金属やとうもろこしなど穀物銘柄が東京工業品取引所から大阪取引所に移管。それ以降日本の先物取引は大阪取引所が中心になっている。
2013年まで存在していた東京穀物商品取引所では、コーヒーのアラビカ・ロブスタ種が両方取引されていたこともあった。だがコーヒーも含めて商品先物全般の取引が伸び悩み、2013年に業務を停止して解散となった。
2050年問題のためNYコーヒーは今後また2ドルをつけ、さらに3ドル、4ドルと高騰することもありえる。そうなるとコーヒー現物への影響は避けられず、町のカフェや家で飲めるコーヒーの価格も高騰するだろう。
2000年問題や2024年問題は、その年に発生すると決まっている問題だった。それに対してコーヒーの2050年問題はこれから2050年にかけてじわじわと影響が出る。どこまで影響が出るか予想が難しいのだが、最悪コーヒー価格が現在の数倍になることもありえるのではないか。
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