2024年が明けてからココア価格が暴騰しており、最近になってついに1トンあたり10,000ドルを超えた。この高騰は短期的なもので終われば良いが、長期的に続くのではないかという見方も出てきている。
2024年が明けてからココア価格が暴騰している。世界におけるココア価格の指標として使われるのはNY先物市場のココア先物価格だが、昨年末時点でまだ1トン=4,000ドルを少し上回った程度だった。
しかし今年が明けてからすさまじい勢いで上昇し、3月末には10,000ドルとわずか3ヶ月弱で2.5倍になった。これまでの過去最高値は1977年の5,300ドルだったので、その水準を大きく更新している。
ココアだけではなく、小麦やコーンなどの農産物先物は定期的にこのように急上昇する。それは多くの場合異常気象によって生産量が落ち込んだことによるものだが、異常気象による価格上昇は数年以内に元の水準まで下がる。
現在のココアの暴騰も異常気象が原因の1つであり、それだけなら今後天候が正常に戻れば価格はまた下がっていくと思われていた。だが現在のココア高と、それにつながっている不作は異常気象だけが原因ではないと見る者が増えている。
異常気象以外の不作の原因として、カカオ膨梢ウイルスというウイルスがある。このウイルスはカカオの木に感染するウイルスで、感染すると1年目からカカオ豆の生産量が落ち込み、数年以内に感染した木は死ぬと言われる。
カカオ膨梢ウイルスは過去には1936年と77年に広まったことがあり、1977年にカカオ価格が5,300ドルまで上昇したのもカカオ膨梢ウイルスが一因だった。そして現在ではガーナのカカオ農園のうち約40%にあたる59万ヘクタールもが、カカオ膨梢ウイルスに感染しているという推計が出ている。カカオ膨梢ウイルスがそれだけ広まっているとなると、ココア高は今後長期化することになる。
もう1つの長期化要因は、金の違法採掘による農園の荒廃がある。ガーナではカカオ農園を掘って金を違法採掘する動きが広がっている。これは単純に貧困から脱出したい人々がカカオ農園でもお構いなしに掘ってしまうためで、掘られたカカオ農園は荒廃する。
また金の採掘のためには、水銀を使って金と結合させたアマルガムという物質を作り、それを燃やすことで金だけを取り出す手法が使われる。そして水銀を使うので、それらを正しく処理せず廃棄するとそれが農園を汚染してダメにしてしまう。
このような行為が横行しており、違法な掘削や水銀汚染で荒廃したカカオ農園が広がっている。このダメージも長期的に残り、カカオ豆の不作とココア高は長期化するのではないかという懸念が出てきている。
ココア価格の暴騰が始まったのは今年からなのでまだ日本国内のチョコレート価格も暴騰はしていないが、これまで確保できていた原料が尽きる今年後半頃にはチョコレート価格がますます引き上げられると予想されている。その長期化予想も出ているので、チョコレート等は今のうちに楽しんでおくのがいいのだろうか。
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