今年明けからNY市場のココア価格が暴騰しており、4月中旬には1977年につけた過去の最高値の2倍以上にまでなった。4月下旬からGWにかけて多少下落したものの今週になってまた10,000ドルをつけており、ココア価格の長期化が見えてきた。
NY先物市場のココア価格が今年になって暴騰している。2022年以前の10年間は1トン=2,500~3,500ドルのレンジを中心とした動きで安定していたが、2023年にはそのレンジをブレークして4,200ドルで終了。そして今年が明けると暴騰が始まり、過去最高値であった1977年の5,000ドルを大きく更新して4月中旬には11,000ドルをつけた。
しかし4月下旬からGWにかけてこれまでの反動で数千ドルも急落し、5月中は7,000~9,000ドルに留まったことでココア価格はようやく落ち着くかに見られた。ところが7,000ドルをサポートラインとしてそれ以上下がらず、5月下旬からは再度上昇して6月7日にはまた10,000ドルをつけた。
小麦などの穀物他、食品関係の先物銘柄は、長期チャートを見ると基本的には安値で安定しているが時々数倍に高騰することがある。そして高値には長く留まらず、1~2年後には元に戻るケースが多い。
これは穀物やその他食材は定期的に天候などを理由として不作になり、そのため高騰するが翌年になり生産量が正常に戻ると先物価格も元の水準に戻るためだ。
ココアの原料となるのはカカオ豆であり、その生産量世界1位の国はコートジボワール、2位はガーナと西アフリカの2ヶ国が上位1・2位となっている。今年になってココア価格が暴騰しているのは昨年からこの2国でエルニーニョ現象などの影響で天候不順が続き、カカオ豆が不作となっていることが大きな理由であった。
単純な天候不順による不作なら、翌年になって天候が正常化し生産量が回復すれば先物価格も下がる。だが今回は天候以外の要因が存在している。
ガーナのカカオ農園では昨年以降カカオ膨梢ウイルスというカカオの木に感染するウイルスが広がっている。このウイルスは感染すると数年かけてカカオの木を死なせてしまい、その影響は長期的になる。現在はガーナのカカオ農園の約半分までがこのウイルスに感染しているという統計もあり、ガーナのカカオ豆不作は長期化する恐れが高まっている。
またガーナでは違法な金採掘が広がっている。違法金採掘では水銀を使う手法が用いられており、その水銀が同様に違法に廃棄されてカカオ農園を汚染させてしまう事態が広がっている。
ココア高は日本国内のチョコレートなどの価格に確実に影響する。ココア価格が上昇してから日本国内の製品価格に影響が及ぶまで数ヶ月はかかる。今年3月頃まではそれほど目立った値上げはなかったが、4月以降は森永製菓や明治といった国内のチョコレートメーカーが大幅値上げを発表している。そして4月以降ココア価格が高止まりしているので、秋以降にはチョコレートなどのさらなる値上げが待っていることになる。
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