かつて自動車産業で栄えたアメリカの都市・デトロイトが昨年7月に財政破綻したのは、まだ記憶に新しい。しかしリーマンショック以降衰退が続くアメリカでは、同様に財政破綻の危機にある都市が他にもある。
デトロイトについては去年にかなり報道されたので、すでにいろいろ知っている方も多いだろう。デトロイトはかつてはGMやフォードなどアメリカの大手自動車メーカーが籍を置いて繁栄していた都市だが、1980年代頃から日本車など他国車の攻勢によって徐々に衰退が始まる。自動車の工場は閉鎖され、住民もデトロイトから離れていった。リーマンショック以降はGMが破綻(連邦破産法第11条の適用を申請)したこともあり、衰退に拍車がかかった。そしてついに去年の7月に連邦破産法第9条の適用を申請して、自治体としてはアメリカ史上最大規模の破綻例となった。
アメリカ国内には他にも破綻しそうな都市があるが、その中でもフリントという都市はデトロイトと共通点が多い。まず、同じミシガン州にある都市だということ。そしてデトロイトがかつて自動車の町として栄えたように、フリントもGM発祥の地だという点がある。GMは、1908年にウィリアム・C・デュラントがフリントで設立した会社が起源だと言われる。
そしてフリントもデトロイトのように、アメリカの自動車産業が衰退していくにつれて、町自体が衰退している。特にリーマンショック後にGMが一度破綻してからは、それが加速した。フリントでは1970年代前半にはGMだけで雇用が8万あったと言われているが、現在では8000もない。そして自動車産業が衰退して雇用が減っていくにしたがい、住人も他の土地へ移って行っている。
また同様にデトロイトとフリントに共通しているのは、退職者への社会福祉の負担が膨らんでいることだ。これは退職者への医療保険や年金、日本で言うところの「企業年金」や「共済年金」にも近いものがある。町が高齢化して若い住民が出て行くにしたがって、税収は増えずに退職者への負担額だけが増えていっている。このような支出をアメリカでは「レガシーコスト」などとも呼ぶ。
デトロイトもそうだったがフリントでも、レガシーコストが膨らんでいる。現在フリント市は退職者への年金等を削減するための法的闘争を行っているが、そこで敗訴すると破綻は免れないとも言われている。
デトロイトやフリントの苦境は、決して他人事ではない。日本でも高齢化が進み、だんだんと福祉コストがかさんでくる。日本では保険や年金は国が運用しているため、そのために地方が破綻することはありえない。しかし企業レベルで見ると、企業年金が高すぎるために、財政的に苦しくなっている企業も出てきている。日本やアメリカなどの先進国はだんだんと、高齢化に蝕まれてきている。
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