11
Feb

米の新関税の市場への影響は限定的

user 著者 鳥羽賢

10日に米政府が新たな関税を発表したが11日のNY株式市場への影響は限定的だった。

12日は米CPI発表

10日に米政府が鉄鋼・アルミに25%の関税をかける新たな政策を発表し、その金融市場への影響が懸念された。新関税発表直後となった11日のNY株式市場ではダウが序盤に一時マイナス圏に落ち込んだものの、中盤以降上昇して123ドル高で終了。関税政策の影響は限定的だった。そのような状況だが12日夜には米1月CPIの発表が予定されており、前年同月比+2.9%と予想されている。この数字次第でまた為替が大きく動くこともありえる。

今日の展望

今日は午後10時半にアメリカの1月消費者物価指数が発表されます。

日本225(円)

夜に急上昇して39,000円回復

日本が建国記念の日のため東証は休場していた11日だが、大阪や海外の日経225先物は取引が行われた。11日早朝には38,800円台だった先物だが、日中は東証休場のため先物にも動きがなく38,800円付近で停滞。しかし夜になるとFRBのパウエル議長が米上院で証言を行い、利下げを急がない姿勢を示した。この発言によって円安が進行するとともに、日経225先物も数百円上昇して39,000円を回復した。

米ドル/円

夕方以降に米ドル高

先週は日銀が早期追加利上げに動くとの見通しを高める材料が複数出たことで円高が進行し、週の終了間際に一時1ドル=151円を割った。だが週明け10日になると円高は一服し、11日早朝から午前中にかけて151円台後半で推移。夕方になると欧州委員長が米の関税への報復措置を示唆して151円60銭台まで下げたが、その後は円安・米ドル高が進行。夜のパウエル議長の「利下げを急がない」との趣旨の議会証言も米ドル買い材料となり、12日早朝までに152円50銭を回復した。

コーヒー

15日ぶりに下げる

ブラジルで2025/26年度のコーヒー収穫量が下方修正されたことに加え、産地のミナス・ジェライス州で降雨量が少ないことなどから最近のコーヒー価格は急上昇。特に10日には5%ほど上昇して1ポンド=4.3ドルを超え、この日も史上最高値を更新した。11日も市場開始直後に一旦最高値を更新したが、その後は利益確定売りなどが増えて下落。4.15ドルでこの日を終え、15営業日ぶりのマイナスとなった。

ユーロ/円

インフレ懸念でユーロ上昇

ユーロ/円は11日日中は大きな動きがなく、1ユーロ=156円50銭付近で横ばい。しかし夕方になって欧州委員会のフォンデアライエン委員長が米政府の鉄鋼・アルミ関税に対し「相応の報復措置を取る」と正式に発表した。この発表によってEU圏内でのインフレ懸念が高まり、ECBによる利下げ観測が後退してその後はユーロが上昇。12日朝方までに158円を超えた。

この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。

世界の取引チャンスを活かしましょう