今年になってからココアやコーヒー価格の高騰が続いており、今月になってネスレ日本がチョコレートやコーヒー製品の大幅値上げを発表した。しかしココアやコーヒー価格は過去数営業日でまた上昇しており、数年前の水準まで下がる兆しは全く見えない。
今年になってからココアやコーヒー先物の価格が高騰している。特にココア価格の上昇は急激で、年明け時点では1トン=4,000ドルだったNYココアが4月には11,000ドルまで上昇した。その後11月まで高値更新は見られないが、7,000~8,000ドルの高値で推移している。
コーヒー価格も同様に上昇している。NYコーヒーは2020~22年初頭に各国の緩和を受けた先物高で1ポンド=2.5ドルまで上昇。その後2022年春以降は下げに転じ23年秋には1.5ドルをつけたものの、2024年になるとまた上昇して11月には13年ぶりの高値となる2.8ドルをつけた。
ココアやコーヒーといった原料価格高騰のため、食品メーカーのネスレ日本は11月7日にチョコレートやコーヒー製品など133品目の値上げを発表。値上げは来年2月以降実施され、中には78%もの大幅値上げとなる製品もあった。
それにしてもココアやコーヒー価格はなぜ高止まりしているのか。ココアは原料となるカカオ豆が主にガーナやコートジボワールなど西アフリカで栽培される。しかし昨年以降これらの国で天候不順が続きカカオ豆の生産に影響が出た。
それに加えてカカオ膨梢(ぼうしょう)ウイルスというウイルスが、ガーナのカカオ農園の約40%に感染してしまったと言われる。このウイルスはカカオの木に感染すると1年目からカカオ豆の生産量が落ち込み、数年以内に感染した木は死ぬ恐ろしいウイルスだ。このウイルスによって今後数年間はカカオ豆の生産に影響が出ると見られている。
さらに11月になってからの上昇の原因として、EUの森林伐採規制がある。EUは環境保護のための森林伐採規制として、今年末から森林伐採を行っている国からの農産物輸入を制限することに決まっている。これが施行されるとココアの輸入にも影響が出る。
しかし今年末の施行は早すぎるとの批判が出たため、現在大企業は1年後の2025年末から、中小企業はさらに半年後の2026年6月末からと施行日を延期する法案が審議されている。だがこの法案が成立するかどうか不透明なので、それが買い材料になったようだ。
またコーヒーも今月に入って同様の理由で高騰している。コーヒーはブラジルやベトナムといった生産国の今後の収穫量に対する懸念が出ていたことに加え、EUの森林伐採規制対象品目にコーヒーも含まれていることで買いが増加。14日には2011年以来13年ぶりの高値となる2.85ドルをつけた。
チョコレートやコーヒーは嗜好品として日本でも人気の食品・飲料だが、現在の原料高は終わる気配が見える来年以降も国内の値上げは続く可能性が高い。
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