今日29日に、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立調印式が中国の北京で行われた。これで中国主導の国際金融機関が正式にスタートすることになるが、肝心の中国経済の実業はかなり厳しくなってきている。
AIIBについてはこれまでにもかなりマスコミでも報道されている。日米が主導権を握るアジア地域の国際金融機関・アジア開発銀行(ADB)に対抗するために、中国が主導して設立している国際金融機関だ。
AIIBには日米は参加しないが、英仏独などその他の先進国の多くが参加しており、スタート時は57ヶ国の参加となった。そして今日中国の北京で設立調印式が行われたが、ここにはフィリピンなど7ヶ国は参加せず、現時点での署名は50ヶ国のみだった。
これでアジアには中国主導の新しい体制が生まれることになるが、中国経済の現状はそう甘くない。中国は週末の28日に、緊急利下げを発表。2つある政策金利のうち、1年物貸出金利はこれまでの5.1%から4.85%に、1年物預金金利はこれまでの2.25%から2%に引き下げた。
中国は去年11月から、3月、5月と、そして今回を合わせて4回も利下げを実施している。2つの政策金利は去年11月の利下げ前は、6%と3%だった。それが両方とも1%以上引き下げられてきたのだ。また利下げ以外にも、何度も金融緩和政策を実施している。
ここまで金融緩和をしているのは、中国経済の減速感が著しいからだ。中国経済は2014年の成長率が7.4%にまで落ち込んでおり、これは天安門事件直後の1990年以来の低い数字だ。そして2015年は7%を割ると予想されている。
去年から続けられてきた金融緩和政策によって、上海株式市場は去年後半から急上昇してきた。去年5月には2,000付近だった上海総合指数は、今月には5,178と前回株価バブルのあった2007年以来の高値をつける。
しかし6月12日に5,178の高値をつけた後突如急落に転じ、先週までの2週間で20%も暴落した。そこで週末に緊急利下げを発表したのだが、今日になっても下げは止まっていない。
先週金曜の上海総合指数の終値は4,192。今日は利下げの効果もあってか、始値は4,289と先週より高かった。だがその後上海市場では売りが止まらず、午後には一度3,875まで下がり、前日よりも7.5%も暴落した。その後はややリバウンドして終値は前日比3.3%安の4,053だったが、下落が止められなくなっているのは明らかだ。今日は日経225平均を初めアジア各国の株式市場が下落しているとは言え、2週間以上続く下げはバブル崩壊と見られてもおかしくない。
中国は去年後半から金融緩和を背景として株価が上昇し、多少なりとも実体経済の減速をカバーしてきたように見える。しかし今回、週末に利下げをしても株価の下げを止められなかった。こうなってくると、これから中国経済の減速が加速していくかもしれない。
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